研究課題/領域番号 |
12740211
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
池田 浩章 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90311737)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 重い電子系超伝導体 / 摂動論 / 周期的アンダーソンモデル / フェルミ液体 / 強相関電子系 / 超伝導 / 重い電子系 / スピン揺らぎ / 軌道自由度 |
研究概要 |
研究計画に基づき、重い電子系超伝導体におけるその超伝導発現機構について研究した。特に、その典型物質であるCeCu_2(Si, Ge)_2について、その超伝導の起源について調べた。そのフェルミ準位近傍の複雑なバンド構造を3次元の周期的アンダーソンモデルにマップしそのf電子間の斥力から誘起される超伝導転移を考えた。 実際に、斥力についての3次までの摂動論で、電子間の有効引力を求めて、そのGor'kov-Eliashberg方程式を解くことで、転移温度Tcのパラメータ依存性、特に、圧力依存性について議論した。 圧力相図における奇妙に見えた振る舞いも、この範囲の計算で十分説明可能であることが示された。 研究当初に考えていた軌道の効果は、それほど顕著ではなく、超伝導転移を考える温度領域では、その複雑なフェルミ面の構造に吸収されてしまうということについても議論した。 さらに、重い電子系超伝導を議論する上では、その大きな質量増強と摂動計算に基づく転移温度の計算にどう折り合いをつけるかがよく理解されていなかったが、我々は、大きな質量増強を出す、波数依存性の弱い自己エネルギー部分を繰り込んで、その超伝導転移に重要な波数依存性を摂動論で議論できることを示した。
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