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量子力学の非局所性の完全な検証実験

研究課題

研究課題/領域番号 12740242
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理学一般
研究機関北海道大学

研究代表者

竹内 繁樹  北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (80321959)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードベルの不等式 / 量子もつれあい / 非局所性 / 量子情報 / 量子通信 / 光子 / パラメトリック蛍光 / パラメトリック瑩光
研究概要

量子力学は、非常に離れた地点に存在する物理現象にもそれらの間の相関を予言する。その相関は、たとえば測定や物理量を局所的に記述できる立場からは、超光速の相互作用が存在しているかのように見える。そのような性質を「非局所性」とよび、そのような性質の存否をめぐってさまざまな議論が行われてきた。ベルの不等式とは、「測定や物理量を局所的に記述できる」場合に満たされなければならない不等式である。ベルの不等式が実際に破れていること、すなわち量子力学の非局所性の検証は、1984年のアスペによる光子対を用いた実験以来さまざま行われてきた。しかし、それらすべての実験には、「発生した光子対を十分な量検出できていない」という、「量子効率の抜け穴」とよばれるものが存在した。
それらの実験のひとつとして、光子対をビームスプリッタへ入射する実験がMandelらによって行われた。われわれはその検出器として「高量子効率光子数検出器」を用いる方向で研究に取り組み、今回、より遠赤外線の迷光を確実に減らすことをめざし、あらたにクライオスタット用シールドを作成した。これにより実験に必要な2台の光子検出器を立ち上げることができた。
また、光子対源を用いたMandel型の実験にも取り組み、その途中段階でビームスプリッタによる光子パンチングの確認に成功した。しかし、実験の過程で、モードマッチングの困難さ等に直面し、結果的にベルの不等式の破れを確認するまでにはいたらなかった。
今後は、実験方法をあらため、新しくもつれ合った明るい光子ビームを開発するなどの方法で、引き続き量子力学の非局所性の検証実験に取り組んでゆきたい。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Shigeki Takeuchi: "Beam like twin photon generation using type-II parametric down conversion"Optics Letters. 26巻11号. 843-845 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内 繁樹: "量子計算、量子情報通信の未来と展望"数理科学. 456巻. 64-71 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内 繁樹: "量子計算ってなに?"システム/制御/情報. 45巻6号. 351-352 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内 繁樹: "量子情報デバイスとナノテクノロジー"機能材料. 22巻1号. 44-51 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Shigeki Takeuchi: "Beam-like tein photon generation using typ-II down conversion"Optics Letters. (印刷中). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内繁樹: "量子計算と量子情報通信-何が可能にあるのか-"電子情報通信学会誌. 84巻1号. 17-25 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内繁樹: "光量子ビットを用いた量子計算機"光学. 29巻12号. 745-750 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内繁樹: "光子を用いた量子計算"レーザー研究. 28巻10号. 671-676 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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