研究課題/領域番号 |
12740279
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
松岡 彩子 宇宙科学研究所, 太陽系プラズマ研究系, 助手 (80270437)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 磁気圏 / 電離圏 / 電磁流体波 / 電場 / 衛星観測 / 電気伝導度 / 磁気圏対流 |
研究概要 |
太陽風の運動量が磁気圏の内部に入り、磁気圏内に電場を励起してプラズマの対流を起こす過程を理解することは、磁気圏内のプラズマの物理を理解する上で重要な課題である。時間的に変動する電場を磁気圏-電離圏間でmappingする場合、様々な問題が生じてくる。今年度は、時間変化の伝播時間および電場の空間的な一様性について解析を行った。 1.数時間の長期的な変動をもつ磁気圏内の電場の伝播(WKB近似が成り立たない)について位相速度の考察 Alfven速度の変化する空間スケールが波長に比べて短い場合には、Alfven Modeであっても位相速度はAlfven速度よりも遅くなる。波動の方程式をnumericalに解くことによって算出したAlfven伝播時間は、Alfven速度の逆数を磁力線に沿って積分したAlfven伝播時間よりも長くなる。磁気圏の電場強度と電離圏の電場強度の比や位相差は、この2つの伝播時間を用いた場合とでは異なる。磁気圏-電離圏間のAlfven伝播時間よりも長い周期の変動については、前者のほうがAlfven伝播時間は短くなる。それよりも短い周期については、異なり方はランダムとなる。モデルにこの修正をかければ、観測データをよりよく説明できることが期待される。 2.磁気圏内の電場の一様性について 従来、1つの人工衛星による観測では、空間と時間の分離ができないので、観測された電場がどの程度の空間スケールを持つのか見積もることは困難であると考えられてきた。これに対し、rotE=-dB/dtを使って、磁場の時間変化から統計的に電場の空間変化を見積もる試みを行った。その結果、強度の大きな電場ほどZ方向に大きな空間スケールを持つことが示唆された。lmV/mを超えるような大きな電場は、磁気圏の断面のスケールで起きていると考えられた。
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