研究課題/領域番号 |
12740321
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
衣川 健一 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (50254446)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 経路積分 / セントロイド / 分子動力学 / 液体水素 / ダイナミクス |
研究概要 |
本年度は以下の成果が出た。 研究代表者は液体パラ水素に対して定温・定圧のCMD計算を行ってきたが、今年度は液体オルト重水素のAndersen-Nose-Hoover-chain型の定温・定圧のCMD計算を行い、その集団励起・集団運動を調べた。速度自己相関関数の量子パワースペクトルと時空相関関数(動的構造因子)を計算し、系の集団励起モードの分散や減衰挙動を調べた。さらに非干渉性中間散乱関数を計算し、それら種々の関数の特徴が古典極限でのMDの結果、あるいは昨年度までに行ってきた液体パラ水素の結果に比べてどのように異なるかを検討した。その結果、液体オルト重水素の集団励起は液体パラ水素に比べて減衰が強く、より古典極限での状況に近いことがわかった。重水素の質量が系水素より大きいことによるこの集団励起の差異は、液体水素における同位体効果・量子効果を表している。 また、本年度は液体パラ水素と液体オルト重水素に対して、CMD計算で得られたセントロイドトラジェクトリーを基に、Green-Kubo公式のセントロイド近似を仮定した上で各種の輸送係数(熱伝導率、ずり粘性係数、体積粘性係数)の計算を行った。その結果、古典極限では実験値とオーダー自体もかなり違っていたが、CMD計算では劇的に正確さが上がることがわかった。 さらに、量子液体への計算科学の応用の可能性を広げる研究として、CMDのボーズ・フェルミ統計への拡張について置換の効果を記述する擬ポテンシヤルの形式について検討した。
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