研究課題/領域番号 |
12740323
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
神長 暁子 鹿児島大学, 理学部, 助手 (40305107)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Bz反応 / 高分子電解質 / カオス振動 / BZ反応 / 対イオン凝縮 |
研究概要 |
前年度の研究で、ルテニウム錯体およびセリウム触媒Belousov-Zhabotinsky(BZ)反応系にアニオン性高分子電解質であるポリビニル硫酸カリウム(PVSK)を添加すると振動抑制等の効果が観測され、高分子電解質と触媒との相互作用の機構は触媒によって異なることが示唆された。そこで本年度は、カオス振動を示すセリウム触媒-無撹拌バッチBz反応に添加することで規則振動を発現させることが報告されている非イオン性高分子のポリエチレングリコール(PEG)の添加効果について詳細な検討を行った。 バッチBz反応系において無撹拌条件で観測されたカオス振動は、非常に低い撹拌速度において規則振動へと分岐した。またPEGの添加量の増加に伴って振動が抑制され、この傾向は低分子量のPEGほど顕著であった。またセル内の異なる位置で同時に酸化還元電位を測定したところ、PEGの添加により振動周期は等しくなるものの、位相は完全には同期しなかった。 PVSKを添加した場合にも、カオス振動から規則振動への分岐が観測された。セリウム触媒BZ反応においては、PVSKの添加により酸化および還元反応の双方の進行が抑制されることを以前報告したが、PEGを添加した場合には、酸化反応の進行速度には変化が見られないものの還元過程の開始が早くなることが見出された。また無触媒のBZタイプの反応においてもカオス振動が観測されたが、PEGを添加しても規則振動は観測されなかった。 これらの結果より、無撹伴BZ反応ではセル内の局所領域において位相等の異なる振動が並行して進行しているために、結果として酸化還元電位がカオス振動を示し、PEGの添加によって、これまでに提唱されている溶液の粘性の影響に加え、還元過程の進行が加速されるために、より広い領域で同期して振動が起こり、規則振動が発現するものと考えられる。
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