研究課題/領域番号 |
12740349
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岩本 啓 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80304393)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 固相合成 / ダイオキシン / レセプターライブラリー / クレフト分子 / リンカー / スクリーニング / クレフト型分子 |
研究概要 |
ポリクロロダイベンゾ-p-ダイオキシン(通称ダイオキシン)類や、ポリクロロダイベンゾフラン類は、現在の環境レベルの汚染で、人体に生殖障害や免疫抑制などの影響を及ぼす可能性があるために世界各国で汚染軽減対策が進められている。そこで、ダイオキシン類が有している平面π電子とπ-πスタッキングするクレフト型分子を合成し、ホスト分子の包接によってダイオキシン類の捕捉、回収が可能と考えた。またクレフト型分子の合成に、固相合成法を用いることでダイオキシンレセプターライブラリーの構築ができると考えた。 固相でクレフト型分子を合成するため、5置換ベンゼン、および6置換ベンゼンからリンカーをのばしたテトラキスブロモメチルベンゼン化合物の合成を行った。液相反応において、テトラキスブロモメチルベンゼン誘導体とカテコール誘導体との反応を行い、クレフト型分子の合成、反応条件の最適化を行った。その結果6置換ベンゼンでは効果的に平面π電子化合物を取り込む構造になりにくいことがわかった。そこで5置換ベンゼンから誘導されるテトラキスブロモメチルベンゼン誘導体と4-ブロモカテコールとのエーテル化、続く4-アミノカテコール誘導体とのエーテルル化を行い、スキャホールドとなるクレフト型分子の合成を行った。Wang樹脂に、得られたクレフト型分子をエステル結合で導入した。現在、固相担持クレフト型分子上におけるハロゲン化アリールに対する一酸化炭素挿入反応によるアミドの合成と、アミノ基へのカルボニル化合物の導入を検討している。また液相反応によって得られた、ポルフィリン環を導入したクレフト型分子が、ダイオキシンの骨格に含まれるジオキサン部位を効率よく包接することを見いだした。
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