• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

フィッシャーカルベン錯体を用いる新規[3+2]型付加環化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12740351
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関学習院大学

研究代表者

神子島 博隆  学習院大学, 理学部, 助手 (50306528)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードフィッシャーカルベン錯体 / イミン / [3+2]型付加環化反応 / 不斉合成反応 / 3-ピロリジノン / 3-ピロリン誘導体
研究概要

平成12年度では,研究代表者はアルケニルフィッシャーカルベン錯体とイミンが新規[3+2]型付加環化反応を起こし,3-ピロリン誘導体が良好な収率かつトランス選択性で得られることを見出した。また,3-ピロリン誘導体は加水分解により,対応する3-ピロリジノン誘導体へ変換できることを報告した。平成13年度では,この反応の不斉化を試み,キラルアルケニルフィッシャーカルベン錯体とイミンの不斉[3+2]型付加環化反応の開発を目指した。その結果,触媒量のSn(OTf)_2存在下,(-)-8-フェニルメントールから調製したキラルアルケニルフィッシャーカルベン錯体とN-ベンジリデンアニリンを反応させたところ,速やかに付加環化反応が進行し,3-ピロリン誘導体が4種類のジアステレオマー混合物として51%の収率で得られた。反応はトランス選択的に進行し(トランス:シス=84;16),トランス体のジアステレオマー比は95:5であった。X線結晶構造解析法により主トランスジアステレオマーの絶対立体配置は2S,5Rと決定した。この条件下,上記の錯体と種々のイミンとの反応を行ったところ,パラ置換ベンズアルデヒドとパラ置換アニリンから調製したイミンを用いた場合には,いずれも高いトランス/シス選択性かつ高いジアステレオ面選択性で反応を進行させることに成功した。ここで得られたジアステレオマー混合物はクロマトグラフィーにより単一のトランスジアステレオマーへ精製することができ,さらにこれを加水分解することにより,光学的に純粋な3-ピロリジノン誘導体へ変換できた。なお,この際不斉補助剤(-)-8-フェニルメントールを高収率で回収した。従来光学活性トランス-3-ピロリジノン誘導体を合成する方法は無く,本手法がこれらの化合物を共給する手段の一つになるものと考えている。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 神子島博隆, 秋山隆彦: "Novel [3+2] Cycloaddition Reaction of Alkenyt Fischer Carbene Complexes with Imines Leading to 3-Pyrrotine Derivatives"J. Am. Chem. Soc.. 122・47. 11741-11742 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 神子島博隆, 岡村卓, 秋山隆彦: "The Asymmetric [3t2] Cycloaddition Reaction of Chiral Alkenyl Fischer Carbene Complexes with Imines : Synthesis of Optically Pure 2, 5-Disubstituted-3-pyrrolidinones"J. Am. Chem. Soc.. 123・29. 7182-7183 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 神子島博隆,秋山隆彦: "Novel [3+2] cycloaddition Reaction of Alkenyl Fischer Carbene Complexes with Imines Leading to 3-Pyrroline Derivatives"J.Am.Chem.Soc.. 122,47. 11741-11742 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi