研究課題/領域番号 |
12740366
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡村 高明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90252569)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 非天然型アミノ酸 / 非天然型ペプチド / アミド / ターピリジン / ビピリジン / ルテニウム / コバルトセニウム / ポルフィリン / 発光スペクトル |
研究概要 |
ビピリジン骨格を有する非天然型アミノ酸配位子の合成、及びその金属錯体は3量体までの単離に成功し、5,5'-位の方向に伸長したオリゴペプチドでは、各種スペクトル測定、理論計算の結果からπ共役系が拡がった電子状態を示すことが明かとなった。本年度より新たに始めたターピリジン-ルテニウム(II)錯体型アミノについてはホモペプチドでは反応性の低さから2量体までとなったが、L-ロイシンと逐次交互共重合することでターピリジン錯体型アミノ酸5つ、L-ロイシン4つから成るナノペプチドの合成に成功した。この錯体はルテニウム間での電子的相互作用は無いが、CDスペクトルを測定するとキラルなロイシンからの誘起CDがルテニウム錯体の配位子とMLCTの領域に観測された。しかも興味深いことにルテニウム当たりのCD強度はペプチド鎖長が長くなるに従い大きく増加した。^1H NMRスペクトルと分子動力学を用いた溶液構造解析の結果、このペプチドは右巻きのヘリックス構造をとっていることが明らかとなった。また、コパルトセニウム型のアミノ酸は両端をアセチル基、メチルアミノ基で修飾することで対アニオンであるPF_6^-と非常に強い分子間NH…F水素結合を形成することが明らかとなった。この他、テトラフェニルポルフィリン型のアミノ酸、オリゴペプチドの合成にも成功した。これらの成果は今後の金属を主鎖に持つ非天然型ペプチドの化学の基礎として有用なものであり、今後これらを融合した新たな物質群の創製を図る。
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