研究課題/領域番号 |
12740405
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 金沢工業大学 (2001) 東京学芸大学 (2000) |
研究代表者 |
國仙 久雄 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (10251571)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 溶媒抽出 / 疎水性シリカゲル / 分離能 / 抽出能 / 疎水性ゲル |
研究概要 |
溶媒抽出法は目的とする金属イオンと選択的に錯生成を行う有機配位子を用いて金属イオンを錯体の形で有機相へ抽出する方法である。しかしながら、クロロホルム、ジクロロエタンおよびベンゼン等の環境や人体に著しい悪影響を与える有機溶媒の使用が不可欠である。また、高効率で金属を回収するためには選択性の高い有機配位子の開発も必要不可欠である。本研究では協同抽出とは異なり、高い抽出能力と高い選択性を両有し、汎用性に富む溶媒抽出系の開発を目的とし、通常の抽出系に疎水性シリカゲルを添加する新規な抽出系の開発を目的とし、以下のことを明らかにした。。 溶媒効果:誘電率の低く、抽出化学種の溶解性が低い溶媒を用いるほど抽出能の向上効果は大きい。 分配機構:分配機構は通常の溶媒抽出系に、有機相とゲル相との間の分配を考えるだけでよいとわかった。従って、抽出定数は通常の抽出系に抽出定数と有機相とゲル相との間の分配定数P'を用いて表すことが可能であり、P'は小さな錯体ほど大きい傾向にあることがわかった。 錯体の構造解析:疎水性シリカゲルに分配した錯体の構造をESRを用いて解析したところ、ゲル相中でも溶液中や固体と同様の構造を維持していることがわかった。その際シリカゲル表面のシラノール基との相互作用は見られないこともわかった。 疎水性吸着材を用いた抽出系の基礎検討:シリカゲルの代わりにゼオライトを用いて合成した疎水性ゲルを用いて抽出実験を行ったが、抽出能の増加効果は見られなかった。この理由は今のところ不明であるが、合成原料に塩素が含まれていたためではないかと推測している。
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