研究課題/領域番号 |
12740453
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物形態・構造
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東山 哲也 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00313205)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 重複受精 / 花粉管 / 胚嚢 / 助細胞 / 精細胞 / トレニア / 顕微細胞操作 / 動態解析 / 裸出胚嚢 / 生殖細胞 / マイクロレーザー |
研究概要 |
昨年度までに、花粉管の先端が胚嚢内部の適切な位置で破裂して内容物を放出し始めると(初速12,000μm3/s)、片側の助細胞が平均わずか0.6sで崩壊して花粉管内容物を受け取るようすを明らかにしてきた(Higashiyama et al. 2000 Plant Physiol.)。そこでさらに、精細胞を核酸染色色素SYTOX Greenによって生体染色し、その動態を明らかにすることを目的とした。受精過程の観察は、胚嚢が観察のための励起光で予想以上にダメージを受けやすく、困難を極めているが、高感度ICCDカメラを導入し、これまでの冷却カラーCCDカメラよりもさらに高感度で観察できるようになった。蛍光を肉眼では見えないほどまで絞込んだ状態で、花粉管内部における精細胞核および花粉管核、さらにはその内部における染色体や核小体の挙動までも、100倍対物レンズで連続的に観察できるようになった。そして、胚嚢内部に放出された2つの精細胞が、花粉管内部での挙動とは異なり、それぞれ離れて独立に動く様子が明確になってきた。また、受精の瞬間の様子を明らかにするには、どの胚嚢で受精が起こるか推測することが重要であったが、これまで明確ではなかった。そこで培地の改変により受精率を向上させるとともに、花粉管を誘引する細胞をレーザー細胞除去により同定し、卵細胞のわきにある2つの助細胞が花粉管を誘引することを解明した(Higashiyama et al. 2001)。確実に受精が起こる胚嚢を予測できるようになり、現在、受精の瞬間の様子について明らかにすべく、さらに解析を続けている。また、当初の計画に基づき、GFPによる生殖細胞の観察やトランジェントアッセイを行うため、アグロバクテリウムによるin planta形質転換の試みを開始した。
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