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魚類におけるカルシトニンの生理作用:レセプターによる解析

研究課題

研究課題/領域番号 12740454
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物形態・構造
研究機関金沢大学

研究代表者

鈴木 信雄  金沢大学, 理学部, 助手 (60242476)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードカルシトニン / レセプター / カルシトニン遺伝子関連ペプチド / 生理作用 / PCR / 生殖 / 初期発生 / ゲノムウォーキング
研究概要

【背景】魚類におけるカルシトニン(CT)の生理作用は不明な点が多い。そこでその作用を解明する為、レセプターに注目した。また、リガンドであるCTもクローニングし、その発現をレセプターと比較した。さらに、同一の遺伝子から生じるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)についても解析し、CT特有の作用を調べた。
【研究実績】
1)ヒラメCT及びCGRPの塩基配列を決定し、その発現を調べた。その結果、CGRPは脊椎動物を通じて73-81%の相同性を示したが、CTは哺乳類との相同性は低く、哺乳類とは異なった作用がある事が示唆された(Suzuki et al., PePtides, 2001)。一方、CGRPは脳、心臓、腸、生殖巣で発現し、CTはそれ以外に肝臓に検出された。今後、これらの器官における作用を詳細に調べていく予定である。
2)初期発生におけるレセプター及びリガンドの発現をRT-PCR法により調べた。その結果、受精直後からレセプター及びCTの発現がみられ、96時間後にこれらの発現が急激に上昇した(平成13年度日本動物学会発表)。CGRPもこの時期に発現が上昇している事から、96時間後の形態形成にこれらのホルモンが重要な役割を果たしている事がわかった。
3)海水から淡水移行に伴うCT及びCGRPレセプターの発現をエラで調べた。その結果、CGRPレセプターの発現は淡水移行に伴い減少した(Suzuki et al., Fisheries Sci.2002)。しかしながら、CTレセプターの発現は変化せず、浸透圧以外の調節に働いている事が示唆された。
4)生殖期に血中CTレベルが上昇する事から、性ホルモンとCTとの関係を調べた。その結果、エストロゲン投与により血中CTレベルが上昇した。さらにCTの分泌器官である鰓後腺にエストロゲンレセプターが検出され(投稿準備中)、生殖期におけるCTの重要性が示された。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Suzuki, N: "Calcitonin-like substance in the plasma of Cyclostomata and its putative role"Comp. Biochem. Physiol. Part B. 129. 319-326 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki, N., Suzuki, T, Kurokawa, T.: "Cloning of a calcitonin gene-related peptide from genomic DNA and its mRNA expression in flounder, Paralichthys olivaceus"Peptides. 22. 1435-1438 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki, N., Suzuki, T, Kurokawa, T: "Possible involvement of calcitonin gene-related peptide in seawater adaptation of flounder : Expression analysis of its receptor mRNA in the gill"Fisheries Sci.. (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki,N.,Suzuki,T.and Kurokawa,T.: "Cloning of a calcitonin gene-related peptide receptor and a novel calcitonin receptor-like receptor from the gill of flounder, Paralichthys olivaceus."Gene. 244. 81-88 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki,N.,Suzuki,T.and Kurokawa,T.: "Suppression of osteoclastic activities by calcitonin in the scales of goldfish (freshwater teleost) and nibbler (seawater teleost)."Peptides. 21. 115-124 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki,N.: "Calcitonin-like substance in the plasma of Cyclostomata and its putative role."Comp.Biochem.Physiol.Part B. (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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