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海産ヒドラとイソギンチャクの受精機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12740460
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 動物生理・代謝
研究機関宮城教育大学

研究代表者

出口 竜作  宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (90302257)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード刺胞動物 / ヒドロ虫綱 / タマクラゲ / 受精 / 卵 / 精子 / 蛍光指示薬 / カルシウム波 / ビトロ虫綱 / 花虫綱 / 顕微注入 / カルシウムイオン
研究概要

刺胞動物ヒドロ虫綱のタマクラゲ(Cytaeis uchidae)の研究室内での飼育方法を検討した結果、受精可能な卵や精子を放出するクラゲを1年を通して得ることに成功した。タマクラゲの未受精卵に1波長励起1波長測光タイプのカルシウム蛍光指示薬Calcium Green-1 dextranを顕微注入し、微小チャンバー内で受精させ、高感度カメラでその蛍光画像を連続的に取得することにより、受精時の卵内カルシウムイオン濃度変化の時空間的パターンを調べたところ、カルシウム濃度の上昇は卵表層の1点から開始され、それが対極に向けて波状に拡がっていくというパターン、すなわち「カルシウム波」の形状をとることが分かった。上昇したカルシウム濃度は、数分間かけて元のレベルまで戻ったが、その後は新たな上昇は生じなかった。すなわち、いくつかの動物種で知られているような、いわゆる「カルシウムオシレーション」はタマクラゲ卵では起こらないことが確認された。次に、タマクラゲの卵が非常に透明であることを利用し、ヘキスト33342による核の生体染色と上記のカルシウム濃度の測定を同一卵で行ったところ、精子核の侵入地点は卵の動物極付近に限定されており、この地点から常にカルシウム波が開始されるtとが分かった。さらに、2波長励起1波長測光タイプのカルシウム蛍光指示薬Fura-2やFura-4Fを用い、受精時のカルシウム濃度変化の大きさ(絶対値)を調べたところ、様々な動物種でこれまでに報告されている値よりもはるかに小さな変化であることが示された。受精時の「カルシウム波」は、これまで後口動物(ウニ、ホヤ、カエル、哺乳類など)に特徴的な現象として知られていたが、これがさらに下等な刺胞動物でも確認されたことは、受精機構の進化的側面を考えた上で重要である。なお、サブの材料として用いたミドリイソギンチャク(刺胞動物花虫綱)においては、放卵・放精誘起と人工受精に初めて成功したが、受精時のカルシウムパターンを調べるまでには至らなかった。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Deguchi,R.: "Spatiotemporal analysis of Ca^<2+> waves in relation to the sperm entry site and animal-vegetal axis during Ca^<2+> oscillations in fertilized mouse eggs"Developmental Biology. 218. 299-313 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 田幡憲一: "大学で学ぶ子どもたち"遺伝. 54. 43-48 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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