研究概要 |
1,1文字(8ピン)単位のモジュール化と設計の最適化:点字を動的に表示するために8ピンを1つのモジュールにまとめて1文字とし、抜き差しによる交換を可能にして故障の際のメンテナンスに対応した。また、ラッチ機構(永久磁石、ニッケルチューブ、金属板)の最適化を行い、ラッチ力およびピンの動作特性を向上した。 2,形状記憶合金(SMA)コイルアクチュエータ駆動用ICのモジュールへの搭載:ひとつひとつのモジュールにアドレッサブルラッチ(74HC259)とトランジスタアレイ(TD62083)を搭載し、外部回路から簡単に制御できるようにした。ICを載せる回路基板を設計・自作することによりモジュール全体を小さくし、点字の規格に合わせて集積化して配列できるようにした。また、複数のモジュールを一括して制御する回路を作製し、ピンの上下動作制御を確認した。 3,電気めっきを利用した一括組み立て:それぞれのピン上のSMAコイルと回路基板を電気的に接続するために従来は導電性接着剤を用いていたが、ニッケルの電気めっきを局所的に行う技術を開発し、モジュールの一括組み立てを可能にした。 4,2次元配列ピンディスプレイの設計・開発:盲人用の点字を動的に提示するピンディスプレイはモジュールを横一列に16〜32個並べているが、縱横2次元平面にピンを分布させることができれば図形も表現できる。この目的のため制御用ICをピンの真下に配置させた設計を考案し基板の設計・試作を行った。
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