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水浸法によるはめ合い内部のフレッチング疲労き裂進展挙動の観察と進展性評価

研究課題

研究課題/領域番号 12750078
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機械材料・材料力学
研究機関九州大学

研究代表者

久保田 祐信  九州大学, 工学研究院, 助手 (50284534)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードフレッティング疲労き裂 / はめ合い軸 / 超音波深傷 / 水浸法 / 超音波探傷
研究概要

機械・構造物のはめ合い部に発生するフレッティング疲労き裂の検出とき裂深さの)定量評価を行うために,水浸法による超音波探傷を模擬車軸のはめ合い部に行った.き裂深さが測定できれば,それによってフレッティング疲労き裂の進展挙動の観察や微小なき裂が進展するかしないかを破壊力学的に評価できる.2年間の研究で,(1)き裂よりも検出しやすい微小ドリル穴(直径100μm〜3mm)をあけた平板,(2)上の試験片に別の板を重ねてはめ合いを模擬した試験片,(3)CT試験片に導入した疲労き裂,(4)平板状の)試験片に導入したフレッティング疲労き裂,(5)直径40mmの模擬車軸に導入した人工きず,(6)模擬車軸のフレッティング疲労き裂を対象にして順次,超音波探傷試験を行った.それらの実験により,以下の成果を得た.
・(1)の試験片に対して直径300μm,深さ400μmの)微小ドリル穴を検出することができ,ドリル穴に対しては検出目標である深さ1000μm以下,分解能100μm以下の目標値を満足した.
・(2)のはめ合い部を模擬した試験片を用いた場合,2枚の板の接触面より生じるノイズエコーに強く影響され,上で検出可能であった最小の微小トリル穴が検出できなかった.
・そのため,新幹線の車軸が中空車軸であることから,計画になかったはめ合いの内面から超音波を当てる方法も試験を行った.この方法では(1)と同じ寸法の微小トリル穴を検出することができた.
・(3)の試験片で検出可能な最小の疲労き裂長さは約2mmであった.
・(4)のフレッティング疲労き裂について,深さ10mm以上のき裂は90%以上の精度で深さを測定できたが,深さ4mmでは誤差が70%あった.これは,き裂先端が閉口して超音波をほとんど反射しなかったため,また超音波を傾いたき裂の真上から当てたために超音波を反射するき裂の面積が少なく,また,超群波がレシーバーに対して正しく反射しなかったためと考えられる.
・(5)では深さ1mm以下の人工きずまで検出できた.これは、人工きずが放電加工でつくられたものであり,0.5mm程度の厚さがある欠陥であったためによく超音波を反射したためである.
・(6)では,き裂の進展にともない,き裂の進展に対応したはめ合い部付近のエコー高さの増加をとらえることができたが,深さの定量的な評価はき裂先端の閉口,接触面からのノイズエコーのために,とくにき裂が10mm以下の場合には困難であった.接触圧力に影響されず,媒質や気温の影響が少ない本研究の試験法は簡便であるが,き裂深さの測定精度の面からは従来のSH波を用いる方法,射角法の)方が優れていることを明らかにした.

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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