研究課題/領域番号 |
12750131
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 源太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60313037)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 自由液面 / 乱流 / 液面計測 / レーザースペックル / ステレオPIV / 円形噴流 / Surface Current / スペックル法 / 乱流噴流 / ステレオ視 / 粒子画像流速測定 / 同時計測 / 過渡変化 / 再構築 |
研究概要 |
自由液面乱流場は多分に3次元的であり、また液面擾乱生成源である液面下の流場と液面自身との相互作用の解明が重要となる。その際、液面形状を定量的かつ3次元的に計測できる手法が必要であり、可干渉性の光を用いた液面計測手法であるスペックル法を開発した。本手法は計測が困難な透明物体である液面形状を、高精度かつ3次元的に測定可能な手法であり、自由液面乱流場における液面擾乱の測定には大いに威力を発揮した。一方、乱流場自体の測定にはステレオPIV法を用いたが、乱流解析に用いるにはその解像度、精度に疑問があり、そのまま実施することは出来ない。本研究では最新のPIV処理技術・画像処理技術を適用し、その解像度を向上させることが出来た。これらスペックル法とステレオPIV法の2つの光学的手法を組み合わせ、液面乱流解析にあらたな視点を導入することが、本研究のもう一つの目的であった。ステレオPIV法によって得られた速度ベクトル場はスペックル法で得られた液面形状データと完全に同期しており、全く同時刻の、非常に近接した領域での測定が実施された。本手法を自由液面乱流計測に適用した結果、3次元的な液面変動と液面直下の流速分布を同時に測定でき、その相関を捕らえることが可能となった。例えば高Re数・高Fr数流れでは、ノズルから噴出したジェットは液面と衝突した後、液面を隆起・振動させて扇状の液面波を発生させる。それに対して、低Re数・低Fr数流れでは、ジェットは下流方向に進むにつれ液面に接近し付着するが、その鉛直方向速度成分はレイノルズ応力(v'^2^^- - w'^2^^-)/U_e^2 (U_e:代表流速)となって液面表層にスパン方向流場を発生させる。これはRe数・Fr数によって液面での乱流境界条件がドラスティックに変化することを示す。今後、さらなるデータの蓄債により自由液面を有する体系での数値解析における境界条件、また種々の工業プラント内の貯蔵タンクの振動制御といった方面での活用が期待される。
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