研究概要 |
磁気浮上車両の浮上方式には吸引型と反発型があるが,反発型磁気浮上方式は浮上ギャップ間の減衰力が小さく直接制御できない問題点が存在する.この減衰力不足の問題を解決するために,車両構造上の一対策として台車と車体間に二次支持系を設けアクティブ制御する提案がある.しかし,二次支持系に制御を加える前に車両構造上の最適パラメーターを見つけることはより効果的な制御装置を設計するのに必要不可欠であると考えられる.本研究は,このような二次支持系をもつ反発型磁気浮上車両を2自由度振動系と見なし,基礎の変位励振(軌道不整に相当)による系の振動特性を解析し,系が最も安定となる最適パラメーターの解明と制御法の開発を目的としている.平成13年度は,昨年度開発した数値計算アルゴリズム/プログラムの改良及びそれを利用して得た数値解析結果についての詳細な分析や検討を行い,また,実験装置の製作調整や最適パラメーター関係式に基づく制御方法の検討も行った.それらの結果は2001年9月米国機械学会(ASME)主催の国際会議2001 ASME Design Engineering Technical Conferences(18th Biennial Conference on Mechanical Vibration and Noise)にて公表しました.今後は最適パラメーター関係式に基づく制御(所謂ダイナミクスベースト制御)に必要な実時間パラメーター同定法や磁気力の非線形性の最適パラメーター関係式への影響についても調べていく予定である.
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