研究課題/領域番号 |
12750214
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
若松 栄史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60273603)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マニピュレーション / 変形しやすい物体 / 戦略導出 / 計算機支援 |
研究概要 |
研究代表者は、平成12年度において、薄板状物体の定性的マニピュレーション表現手法を提案し、一般的な遷移経路自動生成システムを構築した。また、得られた状態遷移経路から、変形解析の入力となる定量的データを確定する手法を確立した。最後に、遷移経路自動生成プログラムと変形形状解析プログラムを結合したシステムを構築した。 しかしながら、このシステムでは「先ず状態遷移あり」という考え方であるため、状態遷移とそれを生じさせ得る操作との関係が明確ではなかった。そこで、本年度は新たに五つの基本操作を導入し、これによる状態遷移をルールとして採用した。これにより、把持される要素およびその移動方向と、それによる状態遷移との関係が明確となり、可能な操作の存在しない状態遷移を除外することで、遷移経路数をある程度削減することができた。 ただ、初期状態から目標状態までの遷移可能ステップ数が増えると、やはり遷移経路数は爆発的に増加するため、このままでは実用的ではない。そこで、操作難易度を導入し、定性的段階で難易度の高い遷移経路を除外することで経路数を削減する手法を提案した。具体的には、目標状態に到達するまでの遷移ステップ数、操作する要素の環境面からの距離の逆数、操作する要素の持ちかえ数を考え、これらの重み付き総和を操作難易度とした。 このように改良したシステムを用いて、簡単なケーススタディを行なった。これは「テーブル上の薄板状物体を持ち上げる」というものであるが、計算機により得られた遷移経路、すなわちマニピュレーション計画は「テーブルの端まで物体を押し出し、はみ出した部分を上下から挟んで持ち上げる」というものであった。これは直感的にも妥当なものであり、本システムの有効性が確認できた。
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