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量子細線及び量子箱型電子波デバイスの最適形状決定への回路理論の応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12750254
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 電子・電気材料工学
研究機関北海道大学

研究代表者

真田 博文  北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80250512)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード電子波 / 電子波フィルタ / 多重バリア構造 / 等価回路 / 超格子 / 分布定数回路 / マイクロ波回路 / シュレディンガー方程式
研究概要

これまで電子波デバイスにおいて多重バリヤ構造を利用する場合,多くは単純な周期構造が用いられていた.しかしながら単純な周期構造では,所望のエネルギーを持つ入射電子波に対して,十分な透過率が得られず,エネルギーフィルタとしての性能は不十分であった.本研究では,多重バリヤ構造を表現する電気的等価回路を利用して,帯域通過特性を持つ多重バリヤ構造を設計することを可能とした.これにより,所望のエネルギーを持つ電子波の透過率は大きく向上した.また,従来用いられている周期的な多重バリヤ構造における電子波束の伝播と,提案した多重バリヤ構造における電子波束の伝播を時間域シミュレートし比較した.その結果,提案構造における電子波束の伝播は,従来構造における電子波束の伝播に比較して,多重バリヤ構造内でのトラップ時間が非常に短いことを示した.この性質は,電子波デバイスの高速動作という面から非常に重要であると考えられる.さらに,バリヤ高さ変化型電子波エネルギーフィルタ,左右非対称電子波エネルギーフィルタについて検討して,その設計法と基本的性質について明らかにした.バリヤ高さ変化型多重バリヤ構造が,電子波エネルギーフィルタの構成に有効であることを示した.また,これまでの多重バリヤ構造に関する研究の多くが左右対称構造についてのものであるが,実際のデバイス動作時には外部電圧の印加によりポテンシャル形状が左右非対称となる場合も多いことから,左右非対称構造による電子波エネルギーフィルタ構造の設計を試みた.
この研究により得られた結果は,共鳴トンネルデバイス,量子カスケードレーザ,量子細線デバイス,量子箱デバイス等における電子波の制御にとって有用な情報を与えるものと考えられる.

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 真田 博文: "帯域通過型電子波エネルギーフィルタ設計のための回路理論的一手法"電子情報通信学会 論文誌 C分冊. J84-C011. 1090-1099 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 真田 博文: "ポテンシャルバリアの高さを変化させた電子波エネルギーフィルタ構造について"電子情報通信学会技術報告 回路とシステム. CAS2001. 33-40 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 真田 博文: "左右非対称な電子波エネルギーフィルタの設計について"電子情報通信学会技術報告 回路とシステム. CAS2001. 29-34 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 真田博文: "量子力学的1次元波動のBergenen等価回路による時間域解析"電子情報通信学会論文誌(C). J83-C,12. 1093-1103 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 真田博文: "多重バリヤ構造による電子波フィルタの回路理論的設計に関する―考察"電子情報通信学会技術報告. CAS2000-57. 83-90 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 真田博文: "帯域通過型電子波エネルギーフィルタについての―検討"電子情報通信学会技術報告. CAS2000-81. 21-28 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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