研究課題/領域番号 |
12750334
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大崎 博之 大阪大学, サイバーメディアセンター, 助手 (00294166)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | インターネット / TCP Vegas / ウィンドウ型フロー制御 / 安定性 / 過渡特性 / 公平性 / 制御パラメータ |
研究概要 |
平成12年度に解析を行ったTCP Vegasのアルゴリズムは、もともとアドホックな考えのもとで設計されたものである。そこで平成13年度では、古典制御理論を応用し、高性能なレート型フロー制御方式を提案した。インターネットでは、エンド--エンド間で動作する輻輳制御方式としてTCP(Transmission Control Protocol)が用いられている。現在広く普及しているTCP Renoでは、パケット棄却の有無をもとに輻輳御を行っている。一方、ラウンドトリップ時間の変動をもとに輻輳制御を行う、TCP Vegasと呼ばれる方式が提案されている。ラウンドトリップ時間の変動をもとに輻輳制御することにより、ネットワーク内部でのパケット棄却を防ぐことが可能となり、スループットの向上が期待できる。ただし、TCP Vegasはアドホックな手法で設計された輻輳制御機構であり、理論的な裏付けが十分なされていない。平成13年度では、インターネットにおけるパケット伝送遅延時間のモデルに対して古典制御理論を適用することにより、ラウンドトリップ時間にもとづくレート制御方式を設計した。ラウンドトリップ時間が一定となるように、送信側ホストからのパケット送出レートを動的に制御することにより、ネットワーク内でのパケット棄却を防ぐことともに、エンド--エンド間での効率的な通信を実現した。いくつかのシミュレーション実験により、設計したレート制御方式の有効性を定量的に評価した。
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