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コーディング理論と制御理論の融合

研究課題

研究課題/領域番号 12750397
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 制御工学
研究機関東京大学

研究代表者

津村 幸治  東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (80241941)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード制御 / モデリング / 同定 / 複雑度 / コーディング / システム同定 / 制御系設計 / 情報理論
研究概要

本研究では,難しいシステムの制御おいて本質的である制御対象のモデリング・同定と,コントローラの統合化設計問題の解決を最終目標に据えた.本研究ではこの問題を解く鍵は,制御対象やコントローラにおける複雑度および情報量にあると考え,同様の問題を扱ってきたコーディング理論との融合を目的としている.コーディング理論では,情報源の推定とその表現の複雑度に関する知見がある.情報源の推定は制御では制御対象の推定問題であり,また表現の複雑度は制御モデルの複雑度に対応している.これらを踏まえて本研究では,制御対象の推定・モデル選択の問題と,制御系設計問題の融合をはかり,モデルの複雑度とコントローラの複雑度の関係について明らかにした.これは以下の結果をもたらした.つまり従来,制御対象の推定・モデル選択問題は,制御系設計とは切り離されて議論されてきた.しかし導出されたモデルを制御系設計に用いる場合,こでまでの単純なモデルの複雑度に関する議論では不十分となることを示した.制御系設計に用いられることにより,よりよいモデルの複雑度が制御目標に依存する形で導出されることを明らかにした.さらに,コントローラ自身の複雑度もまた,達成される制御性能の確率論的な評価に対して影響を及ぼすことを示し,最適なコントローラの複雑度があることを明らかにした.以上の結果は,コーディング理論において,単純に情報源の推定のみならず,伝送先への伝送を考慮したコーディングを考慮すべきであるとの状況との類似性を示しており,大変興味深い.一方,制御対象の集合に距離の構造を導入するとき,その集合の複雑度についても解析した.制御系設計においては,作用素ノルムでシステム間の隔たりをはかるのが一般的であるが,伝達関数の定義されるクラスにH_∞ノルムを用いる場合の,その球の集合の複雑度について調べた.特にシステム間を区別する精細さを細かくすればするほど,球の表面積が相対的に無限大となっていくことを証明した.この事実もまた,コーディング理論においての,情報源を代表するモデル集合の荒さと推定誤差との関係との類似性を示しており,大変興味深い結果となっている.

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Tsumura, M.Kitamura: "Structural analysis of robust control systems"IEEE Transactions on Automatic contrd. 47・1. 125-132 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 山本直樹, 津村幸治: "ハミルトン・ヤコビ不等式に基づく非線形システムの幾何構造"計測自動制御学会論文集. 38・2. 157-166 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 津村幸治: "制御系設計を考慮したモデルの選択・推定"計測と制御. 39・12. 757-762 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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