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流域管理のための人口動勢と地理情報を考慮した水系感染症の伝播予測モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12750492
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 土木環境システム
研究機関東北大学

研究代表者

渡部 徹  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10302192)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード病原微生物 / 水系感染症 / 感染リスク / 流行伝播 / 二次感染 / 河川流域 / 地理情報 / 人口動勢 / 地理情報システム / 伝播予測モデル / 流域管理 / 上下水道施設
研究概要

本研究の目的は、地理情報システム(GIS)の技術を利用して流域の人口動勢や土地利用等の情報を取り入れることにより、流域都市群内での水系感染症の流行伝播を予測するためのモデルを開発することにある。本年度は以下の研究を行った。
1.各種環境水からの病原微生物の定量検出:阿武隈川中流域の郡山市、二本松市、福島市において河川水および下水処理放流水からの指標微生物、病原微生物の定量検出を数回行った。福島市において水道原水として取水している阿武隈川は、上流部で郡山市、二本松市からの下水処理放流水を受容しており、これらの都市群間での感染症伝播が懸念され、実際に福島市の水道水源付近の河川水からは高い大腸菌群数が確認されたケースもあった。
2.下水汚泥コンポストからの病原微生物の定量検出:下水汚泥を原料とするコンポストは、汚泥由来の病原微生物に汚染されている可能性が高く、その緑農地還元が流域の感染リスクの増大につながる危険性がある。数種類のコンポストからサルモネラ、大腸菌O157、腸管系ウイルスの検出を行ったが、重量1gのコンポストからはいずれの病原微生物も検出されなかった。
3.二次感染を考慮した感染症流行のモデル化:流域の感染流行を議論する場合、水利用による直接的な感染とともに、感染者と接触することによる二次感染も重要である。福島市周辺の人口分布(1km四方のメッシュ単位)をもとにして、感染者との接触機会をメッシュ間の距離で表現することで、この二次感染を考慮した感染症流行をモデル化し、感染者から排出された病原微生物が下水に混入するまでの過程を表現できるようになった。
4.下水処理水再利用に伴う感染リスク評価:福島市を対象とした下水処理水再利用システムを仮想的に構築し、感染リスク評価を行った。その結果、塩素処理を施した処理水を水道水源の一部として利用する場合、現状の感染リスク(10^<-3>種皮)と比較して明確なリスク増加は見られなかった。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Watanabe, D.Sano, T.Omura: "Risk Evaluation for Pathogenic Bacteria and Viruses in the Compost of Sewage Sludge"Proceedings of 1st IWA Asia-Pacific Regioanl Conference. Vol.1. 729-734 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 渡部徹, 大村達夫: "下水汚泥コンポストの緑農地還元による感染リスク評価"土木学会第56回年次学術講演会講演集. 第7巻. 606-607 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 橋本剛志, 渡部徹, 大村達夫: "阿武隈川中流域における下水処理水再利用による渇水リスク低減と病原微生物感染リスクの評価"平成13年度土木学会東北支部技術研究発表講演集. 発表予定. (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 大村達夫, 渡部徹, 他7名: "ウイルス基準の検討結果"第4回日本水環境学会シンポジウム講演集. 179-180 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 大村達夫,渡部徹,田中宏明,鈴木穣,神子直之: "リスクモデルの選択"第3回日本水環境学会シンポジウム講演集. 163-164 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 渡部徹,大村達夫: "下水汚泥コンポストからの病原微生物検出とその利用によるリスク評価"平成12年度土木学会東北支部技術研究発表会. (発表予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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