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希土類金属-遷移金属Laves相化合物の結合形態

研究課題

研究課題/領域番号 12750586
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 金属物性
研究機関大阪女子大学

研究代表者

久保田 佳基  大阪女子大学, 理学部, 講師 (50254371)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード金属間化合物 / Laves相 / 電子密度分布 / マキシマムエントロピー法 / 放射光粉末回折 / 希土類金属
研究概要

希土類金属と遷移金属により形成されるLaves相化合物は,その多くが強磁性またはフェリ磁性を示す。室温でC15型構造を持つTbCo_2は転移温度240Kでフェリ磁性へ相転移する。この磁気相転移に伴い,結晶格子は磁化容易方向(立方晶[111]方向)にわずかに伸び,立方晶から菱面体晶に変化する。
本研究ではTbCo_2の放射光粉末回折データを収集し,電子密度分布解析により相転移に伴う結合形態の変化を調べた。
粉末回折データはSPring-8の粉末回折ビームラインBL02B2においてイメージングプレートを検出器としたデバイシェラー法により測定した。窒素ガス吹付け型低温装置を用いて室温と80Kで測定を行った。電子密度分布はマキシマムエントロピー法(MEM)/Rietveld解析により求めた。
得られた電子密度分布から,室温相(立方晶)では最隣接Co原子間に混成軌道により生じたと考えられる共有結合が存在することがわかった。そして,このCo-Co結合は電子的な4面体カゴメネットワークを形成していることがわかった。また,Tb-TbおよびTb-Co原子間に共有結合は見られなかった。このような結合形態の特徴は基本的にはMgCu_2と同様なものであった。低温相(菱面体晶)において,Co-Co結合の4面体ネットワークに大きな変化は見られなかったが,詳細に電子密度分布を見ると,磁化容易方向に垂直なカゴメネット面内のCo-Co結合に比べて,面外の結合の方がわずかに弱くなっていることがわかった。磁化容易方向の格子の伸びはわずか0.5%足らずであるが,放射光とMEMを組み合わせた電子密度解析により微小な結合形態の変化を明らかにすることができた。
また,C15型Laves相で,TbCo_2と同様な相転移を示すTbFe_2やAlベースのYAl_2についても同様な手法により結合形態を調べているところである。予備的な解析結果から,いわゆる小原子(Co, Fe, Alなど)間の共有結合がつくる4面体ネットワークは15型Laves相に共通の特徴ではないかと考えられる。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 久保田 佳基: "精密電子密度解析により調べたLaves相金属間化合物の結合形態"KEK Proceedings 第2回粉末回折法討論会:近年における方法論の発展. 58-62 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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