研究課題/領域番号 |
12750601
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小俣 孝久 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80267640)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | プロトン導電体 / 光吸収スペクトル / 電子捕獲中心 / 正孔捕獲中心 / 光触媒 |
研究概要 |
昨年度までの研究により、パイロクロア型およびペロブスカイト型の高温プロトン導電体では、電子捕獲欠陥と正孔捕獲欠陥が共存していること、それらの欠陥に由来する光吸収帯の強度はパイロクロア型プロトン導電体よりもペロブスカイト型プロトン導電体の方が強いことなどが明らかとなっていた。本年度は、光化学応用の一例として、その光触媒作用を中心に検討した。実験は、強い光吸収帯をもつペロブスカイト型プロトン導電体で行った。光触媒活性は、キセノンランプ光を照射した際のメチレンブルー水溶液の光ブリーチングと水の酸素と水素への分解により評価した。その結果、CaZrO_3やSrZrO_3をベースにしたプロトン導電体では、光触媒活性は非常に小さかったが、エネルギーバンドギャップが5eV程度であることを考慮すると、欠陥準位を介した電子励起が関わっている兆候であるといえた。SrCeO_3をベースにしたプロトン導電体では、僅かではあるが水の分解が検出できた。SrCeO_3はもともとのエネルギーバンドギャップが可視域にあったので、SrCeO_3をベースにしたプロトン導電体で観測された光触媒活性は、電子・正孔捕獲欠陥を介した光励起によって生成した電子と正孔ではなく、バンド間遷移により生成した電子と正孔が光触媒反応に関わったに違いない。 一連の実験結果を以下のように総括した。 高温プロトン導電体では電子捕獲欠陥と正孔捕獲欠陥が安定に共存した。それらの欠陥準位を介した励起は、光触媒反応のような化学反応に関与する電子と正孔となりうる。欠陥の積極的な利用により、光化学的応用の新たな展開が開けるに違いない。より高濃度にそれら欠陥が存在する物質の探索が望まれる。
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