研究課題/領域番号 |
12750631
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坂入 正敏 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50280847)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | フォトンラプチャー法 / 皮膜再生機構 / アルミニウム / アノード酸化皮膜 / 局部溶解 |
研究概要 |
本研究は、フォトンラプチャー法により、アノード酸化皮膜に覆われたアルミニウムおよびその合金の各種水溶液中の微小かつ瞬間的な皮膜の修復現象を解明しようとするものである。 本年度は、昨年度の結果を基に、アノード酸化したアルミニウム合金めっき層を各種溶液中においてフォトンラプチャー法により皮膜を破壊した後、定電位における電流の時間の時間変化を測定し皮膜の再生挙動を調査した。 1)アノード酸化した試料断面を透過型電子顕微鏡で観察した結果、試料表面に緻密なアノード酸化皮膜が形成しており、その厚さはほぼ純アルミニウムのそれと同様であった。熱水処理することで、皮膜の保護性が向上することが明らかになった。 2)塩化物イオンを含まないpH9.2のホウ酸溶液中において、定電位で電流の時間変化を測定した結果、皮膜破壊後電流は急激に増加し、0.3ms付近で最大値をとった後、指数関数的(傾き-1)に減少した。つまり、合金めっき層においても、従来の純アルミニウムの結果と同様に、皮膜の再生が逆対数則に従っているものと考えられた。 また、皮膜再生中に流れる電気量は、設定電位に比例して大きくなり、局部的に再生する皮膜の厚さが電位に比例して厚くなっていくことも明らかになった。 3)塩化物を含む溶液中において、電流は0.3ms付近で極大値をとった後、指数関数的には減少しなかった。高電位と高濃度においては、時間の経過とともに増加した。つまり、皮膜の補修が起こらず、局部的な金属の溶解が起こった。分極後、試料表面を共焦点走査型レーザー顕微鏡観察した結果、レーザー照射部に腐食生成物が観察された。
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