研究課題/領域番号 |
12750686
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小谷野 岳 東大, 工学(系)研究科(研究院), 助手 (20292774)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | モリブデン / 多核活性点構造 / オキソ錯体 / MCM-41 / シリカ / アルミナ / 2-プロパノール / 選択酸化反応 |
研究概要 |
H_3MoO_4^+、Mo_2O_4^<2+>、Mo_3O_4^<4+>とMo単核(Mo1)、2核(Mo2)、3核(Mo3)などのオキソまたはアコカチオン種をあらかじめ水溶液中に合成し、イオン交換法および含浸法によりSiO_2、Al_2O_3、MCM-41に担持し、高温加熱処理を経ないで表面活性種を合成した。XPSスペクトルにより担持により溶液中とMo種の価数が変化していないことを確認した。また、溶液中と固体のUV-visおよび拡散反射UV-visスペクトルの比較により、担持されたMo種の構造は溶液中での構造を保持していることを確認した。 これらの触媒を用い、酸素共存下、酸素非共存下、403Kの条件で2-プロパノールの分解反応により、それぞれの活性店構造の触媒の特性を検討した。酸素非共存下では脱水素反応活性を示すアセトンの収量はMo1≫Mo3〜Mo2となった。これは主にMo1が6価であるためであると考えられる。次に酸素を導入したところ、Mo1、Mo3はほとんどアセトン収率が変化しなかったのに対し、Mo2では約80倍のアセトン収率の向上が観察された。アセトン収率の序列はMo2≫Mo1>Mo3であった。反応後のMo2触媒の色は青く変色していたことから、Moは5価と6価の混合した状態になっていると考えられる。さらに最適な担体の探索を行ったところ、アセトン収率の序列はMCM-41>SiO_2>Al_2O_3となり、特にMo2/MCM-41はアセトン選択性81%と非常に高い選択性をしめした。 XPSのMo3dピークと担体の2p_<1/2>のピーク強度比を理論的に解析することにより、Mo種の分散度を見積もった。SiO_2、Al_2O_3を担体に用いた場合にはMo2の分散度が最も高いことが明らかになった。
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