研究課題/領域番号 |
12750700
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
寺田 聡 福井大学, 工学部, 助手 (60311685)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | アポトーシス / 人工肝臓 / 細胞療法 / カスパーゼ / HepG2 / Bc1-2 / p35 / crmA / 人工臓器 / 羊膜上皮細胞 / bcl-2 / アンモニア代謝 |
研究概要 |
長期間持続して利用できるハイブリッド型人工肝臓の実現を目指した。ハイブリッド型人工肝臓では、肝細胞系の細胞が用いられており、人工肝臓が長期の利用に耐えれない原因の一つにアポトーシスという細胞死を想定した。そこで、アポトーシスを抑制する遺伝子をヒト肝細胞株に導入することでアポトーシスを抑制し、肝機能の持続を目指した。前年度はBc1-2遺伝子導入で細胞死抑制を目指したが、今年度はさらなる効果を期待して、アポトーシス進行で重要な役割を果たしている酵素カスパーゼに対して、阻害的に作用するウイルス由来のタンパク質を用いて検討した。 研究は、次のように実施した。肝ガン細胞株HepG2にバキュロウイルス由来のp35あるいはカウポックスウイルス由来のcrmAをリポフェクチン法で導入した。 その結果、次の結果を得た。アポトーシス耐性は、温熱で誘導したアポトーシスの抑制で検討したが、p35導入株・crmA導入株いづれもアポトーシスを抑制し、その効果はBc1-2発現株を大きく上回っていた。さらに、肝機能の評価については、チトクロームP450-1A1についての薬剤除去能力を検討したところ、p35導入株は約二倍程度まで高まっていた。しかしながら、薬剤除去に関する持続性についてはBc1-2発現株が勝っていた。さらに、もう一つの重要な肝機能であるタンパク合成能としてアルブミン産生を検討したところ、やはりp35導入株は二倍以上高いアルブミン産生を示した。 以上のように、ハイブリッド型人工肝臓のための有効な細胞株を樹立できた。
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