研究課題/領域番号 |
12750740
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
後藤 琢也 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (60296754)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 溶融塩電気化学プロセス / 窒化リチウム / 傾斜組成窒化物薄膜 / フォトルミネスセンス / 3元系窒化物 / 窒素ガス電極 / 溶融LiCl-KCl / 遷移金属窒化物 / 溶融塩 / 電気化学インプランテーション / ナイトライドイオン / 不定比性遷移金属窒化物 / 電気化学プロセス |
研究概要 |
平成13年度は、電気化学インプランテーションによる窒化物薄膜形成のモデルケースとして、2元系窒化物のCr-N、Al-Nおよび3元系窒化物のFe-Sm-Nに関して、電気化学パラメータと得られる窒化物の相関を明らかにすることを第一の目的とした。その結果、Cr-Nに関しては、窒素濃度も、電解電位が貴である試料ほど、高くなることが分かった。即ち、電気化学インプランテーションを用いることで、電解電位により不定比性の遷移金属窒化物中の窒素濃度を、容易に制御出来ることが示せた。 次に、形成させた窒化物薄膜についてXPS、X線回折、DTA、SEMなどを併用して、本手法による窒化物形成メカニズムの解明を行った。その結果、吸着窒素の化学ポテンシャルが、形成した窒化物中での窒素原子の拡散速度および、表面形態等に影響を与えていることが分かった。また、窒化アルミニウムについてフォトルミネッセンス測定したところ、可視光領域に発光が観測された。このことは、本プロセスにより得られた窒化アルミニウムに欠陥が導入されたことを示唆する結果であり、不定比型遷移金属窒化物のみならず窒化アルミニウム等の典型金属窒化物に欠陥を導入することが出来うる有用な方法であることが明らかとなった。また、3元系窒化物についても、電解電位を種々変化させることにより、それぞれの電位に対応した3元系の窒化物を得ることが出来ることが分かった。 これらの研究と並行して、窒素ガスの陰極還元反応を利用した高効率なナイトライドイオンの供給を可能とする窒素ガス電極を目指し、電極材料と構造に関し検討を行った。具体的には、平成12年度の研究で分極特性が優れていることが明らかとなったニッケル多孔質を電極基体に用い、これに触媒となる金属を担持することで、庚なるガス電極の性能向上を目的とする実験を行った。その結果、ニッケル多孔質電極に白金族微粒子を極微量単担持することで、未担持ニッケルと比較して約5倍程度分極特性が向上した。
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