研究課題/領域番号 |
12750743
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新留 康郎 九州大学, 工学研究院, 助手 (50264081)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 貴金属超微粒子 / 光組織化 / 表面増強赤外線分光法 / 金ナノ粒 / ナノ粒子の組織化 / レーザー固定 |
研究概要 |
本研究では申請者の考案によるパルスレーザー照射による超微粒子付着法を用いて、付着超微粒子の粒径分布と付着密度を制御し、超微粒子を多次元的に組織化することを試みた。レーザーの強度、波長、照射パルス数等に加えて、特にジチオール化合物添加の効果について注意深く検討し、粒子固定に最適な溶液・レーザー照射の条件を検索した。微粒子の粒径や付着密度を高分解能SEMやICP-MSを用いて計測し、粒子の固定挙動を明らかにした。さらに、多孔質材料内部での超微粒子付着のパターン化が可能であることを示した。また、粒子の分散安定剤であるチオール化合物が固定された粒子表面でどのような分子集合状態にあるかをFTIR分光法を用いて検討し、チオール化合物のレーザー照射による粒子表面からの脱離を明確に確認することができた。 一連の実験から、粒子の分散安定化剤であるチオール化合物の一部をジチオールに置換すると固定速度・固定量・固定される粒子のサイズいずれも大きくなることが明らかになった。粒子の固定現象は粒子表面のチオール化合物の物性や密度に非常に敏感であり、これらを適切に設計することで粒子固定を制御できることが明らかになった。 多孔質材料に固定した金ナノ粒子は赤外吸収分光測定において明確な表面増強効果を示し、表面増強赤外吸収センサーとして機能することが明らかになった。 本研究によってパルスレーザー照射による超微粒子付着法を貴金属超微粒子の組織化の為の有用な新手法として確立することができた。
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