研究課題/領域番号 |
12750754
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
松岡 浩司 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40272281)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | カルボシラン / デンドリマー / シアリルラクトサミン / インフルエンザ / 阻害剤 / Carbosilane dendrimers / Sialyllactosamine / Influenza virus |
研究概要 |
インフルエンザウィルスは、宿主のシアル酸を含む糖鎖を受容体として認識し特異的に結合するヘマグルチニンタンパク質と自らの受容体を破壊するシアリダーゼを併せもつ極めてユニークなウィルスである。このウィルスによる感染は、3量体として分布しているヘマグルチニンによる宿主のシアリル化糖鎖への結合によって引き起こされる。すなわち、この初期段階のヘマグルチニンと宿主細胞との結合を効果的に阻害する化合物が存在するれば、未然に感染を阻止できると期待した。本研究において、目的とした化合物は、上述の多価型受容体に効果的に結合することが期待できる表層にシアリルラクトースを有したデンドリマー型の化合物群を選定し、以下のことを中心に合成と評価を行った。 ★糖鎖構造を担持するためのコアとなる有機ケイ素デンドリマーを世代と形状に着目して系統的に合成した。(投稿準備中) ★これまで我々が利用してきた液体アンモニア中でのワンポット結合反応が、種々の官能基を有する単糖由来の糖鎖誘導体と有機ケイ素デンドリマーとの結合反応についても展開可能であることを見出した。(Carbohydrate Res.誌に掲載済み) ★シアリルラクトース誘導体を化学合成し、新規な結合法によりデンドリマーコアへの導入を行なった。(Tetrahedron Lett.誌に掲載済み) 我々が合成した化合物は、糖鎖の個数が増えるに従い抗インフルエンザウィルス活性が高まる結果を示し、これまで極めて合成例の少ない正確な分子量を有する多価型糖鎖リガンドの有効性を示した。
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