研究課題/領域番号 |
12750784
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
妹尾 真紀子 徳島大学, 工学部, 助教授 (40226676)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 低分子ゲル化剤 / ラジカル重合 / キラリティ / 成長ラジカル / ESR / ビニルモノマー |
研究概要 |
1.ラジカル重合の反応場としての効果 ゲル化剤が形成した三次元構造中でラジカル重合を行うと、停止反応が抑制される結果、成長ラジカルが長寿命化することをESRスペクトルにより確認した。この長寿命化した成長ラジカルを開始種として重合を行ったところ、イタコン酸エステル類・長鎖アルキル基を有するメタクリル酸エステルにおいては、後重合が進行することを明らかにした。イタコン酸エステルを用いて行った後重合の結果では、通常のイタコン酸エステルの溶液重合にみられる立体効果や溶媒効果が認められなかった。これは、ゲル化剤が形成した反応場としての影響が大きいためであると考えられる。そこで、反応場であるゲル構造に対する外力の影響として磁場効果の検討を行った。ゲル中で進行する後重合に関して、4000Gの磁場が存在した場合、イタコン酸ジオクチルの後重合で重合速度の促進・生成ポリマーの分子量の増加が見られた。スチレン・メタクリル酸エステル・N-置換マレイミドとの共重合系でも同様に磁場効果の検討を行ったが、顕著な変化は認められなかった。 2.ビニルモノマーの置換基としての効果 ジベンジリデンソルビトールを用いて、数種類のビニルモノマーの合成を行った。2つのOH基をともにメタクリロイル化あるいは1級アルコールの部分のみメタクリロイル化したモノマーの合成を行ったが、モノマーに有機溶媒に対するゲル化能は見られなかった。二官能性モノマーを用いてラジカル環化重合を行ったところ、ポリマー主鎖へ不斉導入の可能性が認められた。そこで、さらに水素結合力を持つと考えられるカルバモイルオキシメタクロイル基を導入するため、ジベンジリデンソルビトールとメタクリロイルイソシアネートを反応させ、二官能性モノマーの合成を行ったが、得られたモノマーには種々の有機溶媒に対するゲル化能は見られなかった。
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