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フルウェーブ音波検層による地熱貯留層挙動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12750826
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 資源開発工学
研究機関東北大学

研究代表者

齊藤 玄敏 (齋藤 玄敏)  東北大学, 流体科学研究所, 助手 (70264091)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードフルウェーブ音波検層 / ボアホールストンリー波 / 地熱エネルギー / 貯留層き裂 / 開口変位 / 多孔質き裂モデル / 差分法 / き裂法 / 地熱貯留層 / 弾性波到来時間遅延 / 坑口圧
研究概要

フルウェーブ音波検層で計測したボアホールストンリー波の透過係数に、平行平板き裂モデルを適用してき裂の開口幅を評価すると、得られるき裂の開口幅は過大評価となり、波のエネルギー収支が合わないことが前年度の研究で明らかになった。本年度はこの問題点を踏まえつつ、現実的な開口幅及び通水性の評価を実現するために、多孔質き裂モデルによる解析を行った。結果は次の様に要約される。(1)人工き裂の開口幅は、無加圧時で0.14mm、1MPa加圧時で0.21mm、3MPa加圧時で0.64mmと推定される。(2)人工き裂の通水性は、無加圧時で3.3D、1MPa加圧時で11.2D、3MPa加圧時で305.2Dであると推定される。(3)多孔質き裂モデルによるき裂開口幅の評価結果は、平行平板き裂モデルにより評価結果よりも格段に改善され、トランスミッシビティー試験(Hayashi,K. and Abe,H.,1989)の評価結果に近い結果が得られた。以上要するに、フルウェーブ音波検層で計測されたボアホールストンリー波の透過係数を多孔質き裂モデルで解析することで、地熱貯留層の挙動、すなわち、貯留層き裂の開口変位と通水性を評価することが可能であることを示した。
さらに、本研究ではボアホールストンリー波の反射波を励起すると考えられているき裂波について差分法によるシミュレーションを行い、ボアホールストンリー波の反射係数との関係を検討した。結果は次の様に要約される。(4)き裂波は対称モードとフレクシュラルモードが主に励振される。(5)対称モードの励振効率はき裂の開口幅の増加とともに大きくなるが、フレクシュラルモードの励振効率は小さくなる。これらの結果から、ボアホールストンリー波の反射係数がき裂の開口とともに大きくなるという現象にはき裂波の対称モードが大きく関係していることが明らかになった。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hiroyuki Saito, Kazuo Hayashi: "Dynamic Response of a Fluid-Filled Fracture by the Two-Dimensional Finite-Difference Method"Geothermal Resources Council Transactions. 25. 237-241 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroyuki Saito, Kazuo Hayashi: "Application of acoustic logging data to the estimation of HDR reservoir fracture"Proc.of the. 23 rd Symposium on Remote Sensing for Environmental Sciences. 23. 1-10 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroyuki Saito and Kazuo Hayashi: "Sonic Log in a Fluid-filled Borehole with a Fracture Resulting from Hydraulic Fracturing"Proceedings of World Geothermal Congress 2000. 2833-2838 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroyuki Saito,Satoru Suzuki and Kazuo Hayashi: "Comparison of Traveltime Delay with Well Pressure Decline Sonic Logs in the Higashi-Hachimantai Geothermal Field"Geothermal Resources Council Transactions. 24. 703-707 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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