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測地観測による地下流体流動モニタリングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12750828
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 資源開発工学
研究機関九州大学

研究代表者

西島 潤  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40315114)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード重力 / GPS / 地下水
研究概要

熊本県小国地熱地域において、地熱発電所開発前の背景的な重力変動及び地殻変動を把握する事を目的として観測を行った。重力変動及びGPS観測点としては、1979年〜1986年までにNEDOによって行われた「大規模深部地熱発電所環境保全実証調査」の重力変動観測点として使用された観測点のうち重力40点を使用した。水準観測点として8点を設置した。重力変動観測は、地下流体の生産・還元地域を含むやや広範囲の地域に設置し、水準観測点は、地下流体の生産・還元地域を中心に設置した。
本地域では、1993年より重力変動観測を開始しており、今年度の観測結果とこれまでの観測結果の比較を行った。この結果、本地域全域においてこれまでに観測された長期的な減少傾向は継続している。また、観測点の標高が高いところほど重力減少率が大きい傾向にある。重力変動量の空間分布を見ると涌蓋山から北西山麓へ延びるものと涌蓋山から山川温泉を通り西側へ延びる2つの方向性が見られた。このうち涌蓋山から北西山麓へ延びる方向性は本地域に存在すると考えられている岳の湯断層にほぼ一致していることからこの断層中を通る地下水又は断層の地殻変動を捉えていることが考えられる。本地域北部で行った水準測量の結果では、変動はほぼ見られないが、局地的に1cm近い沈降を示す観測点が存在した。この沈降の原因については今回の観測および既存の文献・調査データなどから明らかにすることはできなかったが、地下流体の生産・還元を行わない状態でも広域的な応力状態の変化や断層運動など背景的な地殻変動や質量移動が存在することが考えられる。
残念ながら、NEDOによって本地域で行われる予定であったバイナリー発電のための地熱流体の生産・還元試験は、ダウンホールポンプの故障のため観測期間中に行われなかった。このため、地下流体の生産・還元による影響を評価することはできなかったが、地下流体の生産・還元を行わない状態でも地殻変動や質量移動が存在することが明らかになり、今後測地観測による地下流体モニタリングを行う上で、これらの背景的な影響と地下流体の生産・還元による影響とをどのように分離するかが大きな問題になると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] nisijima et al.: "Macroscopic Monitoring of Deep Underground Fluid Flow by Repeat Gravity Measurements"Groundwater Updates. 31-36 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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