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クラス2アミノアシル-tRNA合成酵素の反応機構の解明と基質認識の改変

研究課題

研究課題/領域番号 12760055
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・応用生物化学
研究機関京都大学

研究代表者

滝田 禎亮  京都大学, 農学研究科, 助手 (70263126)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードアミノアシル-tRNA合成酵素 / リジル-tRNA合成酵素 / Bacillus stearothermophilus / 蛍光 / 吸光
研究概要

申請者は、Bacillus stearothermophilusのリジル-tRNA合成酵素(B. s. LysRS)のアミノ酸活性化反応は、L-リジン(L-Lys)が先に結合するsequential ordered機構であることを明らかにした。これまでに、(1)アミノ酸活性化反応の際に観測される蛍光変化はTrp314に起因すること、(2)L-Lys結合部位に存在するTyr271の環境が、L-Lysの結合の際に変化し、(a)280-290nm付近に特徴的なUV吸収差スペクトルを示すこと、(b)蛍光(λex=280nm,λem=310nm)が増加することを明らかにした。酵素活性測定からは、Tyr271は、反応の第1段階のL-Lys結合にのみ寄与することが明らかになった。一方、E. coliの2種のLysRS(UとS)のX-線結晶構造解析の結果は、Tyr271に対応する残基Tyr280は、LysRS(U)ではα-アミノ基、LysRS(S)ではε-アミノ基と相互作用することが報告されでいる。そこで今回、L-LysアナログとW314F/W332Fを用いたUV吸収差スペクトルの測定により、Tyr271がどちらのアミノ基の認識に関与するのか調べた。L-Lysとの結合により284nmと287nmに負の、270nmに正のUV吸収差スペクトルが観察された。270nmのピークは、L-Lys結合によりPhe残基の環境が変化することを示した。L-Lysと同様なUV吸収差スペクトルが、SAEC、L-Orn、D-Lys、Cadでも観測された。一方、6-AHAでは、これらと逆の差スペクトルが観測された。また、Gly、L-Norでは、有意な差スペクトルは観察されなかった。これらの結果は、Tyr271由来のUV吸収差スペクトルには、L-Lysのε-ブミノ基との相互作用が必須であることを示唆していた。これらは、Tyr271が本酵素とL-Lysの結合の際にアミノ酸側鎖の認識において重要な役割を果たしていることを示し、B.s.LysRSの基質認識機構改変の重要な足がかりとなる可能性を示していた。略語:6-AHA,6-aminohexanoic acid ; Cad, cadaverine ; Gly, glycine, L-Nor, L-norleucine ; L-Orn, L-ornithine ; SAEC, S-(2-aminoethyl)-L-Cys

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2000 その他

すべて 雑誌論文 (4件) 文献書誌 (4件)

  • [雑誌論文] Lysy1-tRNA Synthetase of Bacillus stearothermophilus. Molecular Cloning and Expression of the Gene.2000

    • 著者名/発表者名
      Takita, T., Inouye, K., Tonomura, B.(他7名, 1番目)
    • 雑誌名

      Biosci.Biotech.Biochem. 64

      ページ: 432-437

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [雑誌論文] B. stearothermophilus由来リジルtRNA合成酵素のL-リジン結合部位に存在する芳香族アミノ酸残基の解析2000

    • 著者名/発表者名
      滝田禎亮, 外村辨一郎, 井上國世
    • 雑誌名

      日本農芸化学会誌 74巻・臨時増刊号

      ページ: 249-249

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [雑誌論文] B. stearothermophilus由来リジルtRNA合成酵素の基質L-リジンのα-カルボキシル基と相互作用するアミノ酸残基の解析2000

    • 著者名/発表者名
      滝田禎亮, 外村辨一郎, 井上國世
    • 雑誌名

      生化学 72巻・8号

      ページ: 1087-1087

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [雑誌論文] B. stearothermophilus由来リジルtRNA合成酵素のL-リジン結合部位に存在する芳香族アミノ酸残基の関与2000

    • 著者名/発表者名
      滝田禎亮, 外村辨一郎, 井上國世
    • 雑誌名

      生物物理 40巻・supplement1

      ページ: 32-32

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 滝田禎亮, 外村辨一郎, 井上國世: "B. stearothermophilus由来リジルtRNA合成酵素(LRS)の基質L-Lysのα-カルボキシル基認識に関与するアミノ酸残基の役割"日本農芸化学会誌. 75巻・臨時増刊号. 179 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 滝田禎亮, 井上國世: "B. stearothermophilus由来リジルtRNA合成酵素のL-リジン結合部位に存在するTyr271の解析"生化学. 73巻・8号. 860 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 滝田禎亮, 井上國世: "B. stearothermophilus由来リジルtRNA合成酵素のL-リジン結合部位に存在するTyr271の役割"日本蛋白質科学会要旨集. 1巻. 350 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 滝田禎亮, 井上國世: "アミノアシル-tRNA合成酵素の進化。アンチコドンを認識するドメインの酵素活性発現における役割"化学と生物. 39巻・9号. 566-567 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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