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19世紀南フランスにおける相続戦略

研究課題

研究課題/領域番号 12760147
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 農業経済学
研究機関茨城大学 (2001)
東京大学 (2000)

研究代表者

伊丹 一浩  茨城大学, 農学部, 助教授 (50302592)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード相続戦略 / 相続制度 / 農民の戦略 / 農業生産 / 農民の生活 / フランス / 家族関係
研究概要

1.前年度に引き続き、1866年農業アンケートを素材に、民法典の相続分の具体的形成に関する規定をめぐる軋轢・鬩ぎ合いを分析し、法制度改正における農民の役割を明らかにした。
2.同じく、1866年農業アンケートを利用して、19世紀中葉フランスにおける相続制度の分布と農業生産の特質との関連について明らかにした。
3.南フランスのアジャン(ロット・エ・ガロンヌ県)およびニーム(ガール県)に赴き、現地の手稿史料を収集・分析した。そこでは、一括承継相続が確かに存在するが、一方で、現物均分相続も行われており、当地の相続慣行が動揺にさらされていることが明らかとなった。従来、南フランスの相続制度については、放牧による畜産が優勢な山岳地が中心に分析の対象とされ、そこに見られる一括承継相続の強固な残存が強調され、民法典相続法の影響はないものとされてきた。しかしながら、実際には、地中海沿岸やガロンヌ河流域といった、穀作・ブドウ・工芸作物などが栽培されている地域では、現物均分相続が一定程度浸透しており、そうしたところでは民法典の影響は疑いえないものであることが明らかとなった。こうした影響を緩和するために、農民は相続戦略を駆使しながら、1.で分析したように、法制度そのものの改正をも志向したのであった。
4.また、相続制度の影響を見る上で重要となる、当時の農民の労働・生活・ライフサイクルについて分析を行い、通説のように彼らが窮乏化しているとは、必ずしもいえないことを明らかにした。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 伊丹一浩: "19世紀中葉フランスにおける相続分の具体的形成の自由確立-1866年農業アンケート証言録の分析を中心に-"社会経済史学. 66・6. 47-68 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 伊丹一浩: "一九世紀中葉フランスにおける相続制度の分布と農業生産の特質-一八六六年農業アンケートの分析を中心に-"西洋史学. 201. 44-56 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 伊丹一浩: "19世紀中葉フランス農民層の労働・生活・ライフサイクル-2農家の事例分析より-"日本農業経済学会論文集. 特別号. 270-272 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 伊丹一浩: "北フランス農村における家族関係と相続戦略-18〜19世紀中葉における一農村コミューンを事例として-"村落社会研究. 7-1. 32-43 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 伊丹一浩: "19世紀中葉フランスにおける相続分の具体的形成の自由確立-1866年農業アンケート証言録の分析を中心に-"社会経済史学. 66-6(近刊予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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