研究課題/領域番号 |
12760188
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西堀 正英 広島大学, 生物生産学部, 助手 (80237718)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ニワトリ / 主要組織適合遺伝子複合体 / ナチュラルキラー細胞受容体遺伝子 / マレック病ウイルス抵抗性 / LA-PCR / 糖鎖結合部位 / ショットガンシークエンス法 / 遺伝子構造 / 遺伝子機能 |
研究概要 |
本課題は、「ニワトリ主要組織適合遺伝子複合体(Mhc)の塩基配列およびその機能を明らかにし、Mhc遺伝子領域内で疾病抵抗性候補遺伝子を探索することを目的」として行った。すでにKaufman et al.(Nature,1999)がニワトリMhc遺伝子の全塩基配列を報告したために、マレック病ウイルス抵抗性系統(B^<21>:Cor nell-N line)および感受性系統(B^<19>:Cor nell-P line)のゲノムDNAをもとにニワトリMhc領域をLong accur ate(LA)-PCR法により増幅を試み、両系統間でその構造を比較することでマレック病抵抗性関連候補遺伝子の探索を試みた。LA-PCR法を用いてB^<21>とB^<19>特異的PCR法を用いて単離に成功したMhc特異的LA-PCR産物をショットガンシークエンス法で塩基配列を決定した。この中で、natural killer受容体遺伝子(NKr)に注目してその構造を決定した。NKrは3'末端から翻訳を開始する遺伝子であり、231個のアミノ酸をコードしていた。その相同性の検索から、ITIM(immunor eceptor tyrosine based inhibition motif)を持つNK細胞抑制性受容体の遺伝子であることが明らかとなった。感受性であるCornell-P系統とKaufmanらが報告したB^<12>ホモ接合体の系統ではアミノ酸の変異を伴う1塩基のトランスバージョンが見られたのみであったが、抵抗性であるCornell-N系統と感受性系統とはアミノ酸変異を伴う14塩基の置換が見られた。これらの変異は細胞外ドメイン領域にあたる部分で見られた。14アミノ酸の変異のうち13の変異は細胞外ドメインであり、そのうち2つがNK細胞で特に重要な機能を担う糖鎖結合部位の変化であり、このことはマレック病ウイルス抵抗性に関わるる重要な発見である。
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