研究課題/領域番号 |
12760225
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
永野 幸生 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (00263038)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 遺伝子発現 / 光 / 光受容体 / 転写制御 / 転写後制御 / フィトクロム / 転写因子 / シスエレメント / DNA結合タンパク質 / 光応答 / trihelix ドメイン / Myb DNA結合ドメイン / 最小プロモーター |
研究概要 |
エンドウ低分子量GTPase遺伝子PRAは暗所生育エンドウの上胚軸で発現しており、光により発現が抑制される。これまで、この遺伝子の発現が光で調節される仕組みを調べてきた。その過程で光応答に必要で十分なシスエレメントDE1をみつけ、さらに、このシスエレメントに特異的に結合するDNA結合タンパク質DF1を同定した。今年度は、DF1の機能解析を進め、光が遺伝子発現を調節する機構に迫った。 1)DF1はシスエレメントDE1を介して転写を制御できるかどうかを検討した。35Sプロモーター下でDF1が発現するコンストラクトとタンデムに並んだDE1の後ろに最小プロモーターとルシフェラーゼ遺伝子をつないだコンストラクトを用いて、パーティクルガンにより遺伝子共導入実験を行った。その結果、暗所でDF1はDE1エレメントを介して遺伝子発現を誘導することがわかった。 2)次にDF1の細胞内局在を、GFP融合遺伝子をタマネギ表皮細胞に導入することにより調ぺた。その結果、DF1は核に局在していた。 3)DF1は光応答性シスエレメントDE1に結合することからDF1自身が光による制御を受けている可能性が考えられた。そこで、DF1の発現を調べたところ、光照射によりタンパク質量が減少することがわかった。一方、mRNA量は、タンパク質量ほど光照射の影響を受けなかった。すなわち、DF1の量は主として転写後制御機構によって調節されていることが示唆された。 4)次にDF1タンパク質の減少がどの光受容体によって調節されているかを検討した。近赤外連続光の照射によって、DF1量は減少したが、赤色連続光や青色連続光の照射による効果はみられなかった。このことはフィトクロムA特異的にDF1量が調節されていることを示している。このことはフィトクロムAの変異株で近赤外連続光がDF1量に影響を与えないことからも確認された。
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