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ヒト腰仙骨神経叢の境界領域の移動はなぜ起こるか

研究課題

研究課題/領域番号 12770009
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 解剖学一般(含組織学・発生学)
研究機関熊本大学

研究代表者

本間 智  熊本大学, 医学部・解剖学第1, 助手 (40285581)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード腰仙骨神経叢 / ヒト / 線維解析 / ラット / 免疫染色 / 肉眼解剖
研究概要

ヒト小内転筋は腰神経叢由来の閉鎖神経後枝で支配されるが,ときに仙骨神経叢の由来の大腿方形筋枝との二重支配が観察される.これは腰仙骨神経叢の分節的境界移動の例であり,その原因として平成12年度の調査で神経線維の経路変更は考えにくいことがわかっている.平成13年度には同様の例に加え,腰神経叢における背腹境界移動の例である副閉鎖神経や,恥骨筋および長内転筋の大腿神経と閉鎖神経による二重支配を観察した.一方,平成12年度には,恥骨筋と長内転筋が境界不鮮明な一枚の筋板となっている例を観察し,この筋板には大腿神経と閉鎖神経が分布していたことから,隣接する筋の発生時の分離様式もしくは癒合が神経叢における境界領域移動を説明する鍵と考えた.
そこで今年度,神経と筋の発生を観察する目的で,ラット胎児のホールマウント免疫二重染色を行った.神経に対しては抗ニューロフィラメイト抗体を,筋に対しては抗MyoDと抗ミオシン重鎖抗体を用いた.神経染色は特別な処置を必要としないが,筋染色では抗体の浸透に皮膚の処理が必要であることがわかった.前腕伸側ではこの処置が容易で,胎生13.5日でMyoDのみが,14.5日以降にはミオシン重鎖のみが検出された.MyoDに対する染色では個別の筋としての形態は認めなかった.ミオシン重鎖に対する染色では,14.5日で一つ筋の塊が出現,15日で4つに分かれ,16日には成体と同様な形態に分化していた.支配神経は15日には明瞭であった.一方,下肢は胎生15日まで上肢に比べサイズそのものが小さく,皮膚と皮下の接着も強固であり,抗体浸透に必要な皮膚処理が困難であった.16日には皮膚処理は容易になったが,筋の分化が進んでおり,目的とする部位も深部に位置するため観察が困難であった.今後,適切な皮膚処理と目的部位の切り出しにより観察が可能になると考えられた.

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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