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TRAIL遺伝子導入による腫瘍細胞特異的アポトーシス誘導と癌の遺伝子治療

研究課題

研究課題/領域番号 12770115
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

佐藤 悦子  京都府立医大, 医学部, 助手 (60244589)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード遺伝子治療 / 悪性腫瘍 / アポトーシス / TRAIL
研究概要

本研究では,アポトーシス誘導能を有する細胞外情報伝達分子,TRAIL,およびFAS-Lの遺伝子を用いた癌の遺伝子治療の系を開発することを目的とした.これらの遺伝子の発現ユニットを有する,EBVエピゾーマルベクター(EBVのEBNA1遺伝子とoriPを有する)とコンベンショナルなプラスミドベクターを作成した.腫瘍細胞として,ユーイング肉腫細胞株,A4573,肝細胞癌細胞株,HuH7と,前立腺癌細胞株,PC3とLNCapを標的とした.導入法としては,ポリアミドアミン・デンドリマー,またはEffecteneを用いた.in vitroの導入では,まずマーカー遺伝子の導入において,いずれの細胞でも有意な発現が認められたが,EBVエピゾーマルベクターとコンベンショナルなプラスミドベクターの比較では,前者により後者に比し数倍から数十倍高い発現が認められた.アポトーシス誘導分子の遺伝子の導入では,HuH7とPC3では著明な細胞死が見られ,導入後数日で生細胞が激減したのに対し,A4573細胞では導入後一過性な細胞死に引き続き,生き残った細胞の増殖が著明であった.細胞死はアポトーシスによることがTUNEL法により確認できた.in vivo導入実験では,LNCap,またはPC3をSCIDマウス皮下に移植し,担癌モデルマウスを作成した.腫瘍が形成されたのちに,腫瘍内にEBVエピゾーマルベクターとポリマー複合体を注入し,腫瘍の大きさとマウスの生存を観察すると,治療群で有意な腫瘍の増殖抑制とマウスの延命効果が得られた.切除した腫瘍を電子顕微鏡的に検索すると,核の濃縮,クロマチンの凝集といった典型的なアポトーシスの形態が検出された.以上から,アポトーシス誘導分子による癌の遺伝子治療の可能性がin vitro,in vivoの両方の系で示された.

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Harada,Y. 他: "Highly Efficient Suicide Gene Expression in Hepatocellular Carcinoma Cells by Epstein-Barr Virus-Based Plasmid Vectors Combined with Polyamidoamine Dendrimer."Cancer Gene Ther.. 7(1). 27-36 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Maruyama-Tabata,H. 他: "Effective Suicide Gene Therapy in vivo by EBV-Based Plasmid Vectors Coupled with Polyamidoamine Dendrimer"Gene Ther.. 7(1). 53-60 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Nishizaki K. 他: "In vivo Gene Transfer into Rat Hearts with Epstein-Barr Virus-based Episomal Vectors Using a Gene Gun"Transplant.Proc.. 32(7). 2413-2414 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Tomiyasu,K. 他: "Direct Intra-cardiomuscular Transfer of β2-Adrenergic Receptor Gene Augments Cardlac Output in Cardiomyopathic Hamsters"Gene Ther.. 7(24). 2087-2093 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka,S. 他: "Targeted killing of carcinoembryonic antigen (CEA)-producing cholangiocarcinoma cells by PAMAM dendrimer-mediated transfer of an Epstein-Barr virus (EBV)-based plasmid vector carrying the CEA-promoter"Cancer Gene Ther.. 7(9). 1241-1249 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Ohashi S. 他: "Cationic Polymer-mediated Genetic Transduction into Cultured Human Chondrosarcoma-derived HCS-2/8 cells"J.Jpn.Orthopaed.Assoc.. (印刷中).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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