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CD8欠損症で見い出された変異ZAP-70蛋白質の不安定化機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12770168
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松田 達志  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00286444)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードT細胞 / 温度感受性変異 / ZAP-70 / プロテアソーム / Btk
研究概要

我々は、京都大学医学部小児科学教室の片村らと共同で本邦初症例のCD8欠損症の患児の解析を行い,これまでに報告のない二種のミスセンス変異をzap70遺伝子上に同定した。一つはキナーゼサブドメインXIに存在するメチオニンがロイシンへと変異したM572L変異であり、もう一つはN末端側のSH2領域に存在するプロリンがグルタミンへと変異するP80Q変異である。非常に興味深いことに、これら新規の変異タンパク質はヒトの遺伝性疾患としては極めて珍しい温度感受性変異であることが明らかとなった。一般的に、細胞内において遺伝子変異や各種の物理的ストレスによて変性したタンパク質は、ユビキチン・プロテアソーム系によって認識され、分解されるものと信じられてきた。しかし、各種の阻害剤を用いた解析から、我々の見出した変異ZAP70タンパク質は従来いわれているようなプロテアソームを介した経路で分解されるのではないことが明らかとなった。さらに、ZAP70タンパク質の発現にはタンパク質キナーゼ特異的な分子シャペロンであるCdc37とHSP90の機能が重要であり、実際M572L変異にともなう発現量の低下は、部分的にではあるが、Cdc37を過剰に発現させることによって回復させうることが明らかとなった。さらに、同様な変異タンパク質分解系が他の原発性免疫不全症における変異タンパク質の場合にも機能している可能性を検討し、伴性無γグロブリン血症において見いだされたBtkの変異体を用いた解析を行い、変異Btkタンパク質が変異ZAP70タンパク質と同様にプロテアソームとは異なる経路で分解されることを見いだした。現在、責任プロテアーゼの精製を行うべく、Baculo virusを用いた組み換え変異ZAP-70タンパク質の大量調製系の確立を行っている。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ueno, H., et al.: "ZAP-70 is required for calcium mobilization but is dispensable for MAPK superfamily activation induced via CD2 in human T cells"European Journal of Immunology. 30. 78-86 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Sano, M., et al.: "ERK and p38 MAPK, but not NF-κB, are critically involved in reactive oxygen species-mediated induction of IL-6 by angiotensin II in cardiac fibroblasts"Circulation Research. 89. 661-669 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Ueno,H., et al.: "ZAP-70 is required for calcium mobilization but is dispensable for MAPK superfamily activation induced via CD2 in human T cells."Eur.J.Immunol.. 30. 78-86 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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