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向精神薬中毒死と薬物代謝酵素遺伝子多型との関連性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12770223
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

前橋 恭子  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00231605)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード薬物代謝酵素 / CYP2C19 / CYP2D6 / 中毒 / 向精神薬 / PCR-RFLP
研究概要

平成12年度の研究では,薬物中毒が疑われた剖検例の薬物代謝酵素Cytochrome P450 (CYP) 2C19の遺伝子型について検討した.その結果,検査した4例から,poor metabolizer (PM)は観察されず,死因と変異型との間に必ずしも直接的な関連は見いだせなかった.
平成13年度では,抗うつ剤や抗不整脈薬などの代謝に関与していることが知られているCYP2D6について検討した.CYP2D6は多型が存在し,PMでは活性がほとんどなく,intermediate metabolizer (IM)では活性が低い.日本人のPMに多く観察される変異型はCYP2D6*5及び*14があり,また,日本人ではIMの原因変異遺伝子であるCYP2D6*10の頻度が高いという報告がある.
そこで当講座の解剖例で,当該薬物の服用が認められた症例について,CYP2D6*2,*10,*14に共通する変異部位(188nt,4268nt),及びCYP2D6*5では13kbの欠失について分析を試みた.試料として,CYP2D6で代謝を受ける薬物が死因に関与していると考えられた剖検例8例を選び,心臓血から抽出したDNAを材料とし,CYP2D6遺伝子,Exon1/188ntのC→T変異,Exon9/4268ntのG→C変異および13kbの欠失の有無について検索した.その結果,8例中6例で型判定が可能であった.188ntについてはwt/wtが3例,wt/mが1例,m/mが2例,4268ntについてはwt/wtが3例,wt/mが2例,m/mが1例(wt:野生型,m:変異型),欠失についてはwt/wtが4例,wt/delが2例,del/delが0例(wt:野生型,del:欠失型)であった.CYP2D6のPMは,日本人では約1%存在するとされている.
今回検査をした症例のうち4例について,PMまたはIMであるとの確定はできないが,CYP2D6の変異遺伝子を持つことが確認できた.通常,薬毒物が死因に関係したと思われるケースでは,薬物分析の結果を基にその摂取量などを推測しているが,このような代謝酵素の遺伝子型を加味することで,より詳細な分析が可能になるものと思われた.

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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