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G-CSFの免疫調節作用、特に移植における免疫抑制効果の解析とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 12770402
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関順天堂大学

研究代表者

齋藤 正博  順天堂大学, 医学部, 助手 (50301502)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードG-CSF / NOMO-1 / 単球 / LPS / ELISA法 / TNF-α / IL-12 / IL-8 / 急性GVHD / TNFα
研究概要

顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)が持つ免疫調節作用について、特に単球のサイトカイン分泌に及ぼす効果について検討した。昨年度は、健常人末梢血単球を用いて、G-CSF前処置によるリポポリサッカライド(LPS)誘導性サイトカイン分泌の変化を検討した結果、特定のサイトカインの分泌が修飾されることが明らかとなった。そこで本年度は、この現象の分子機構に関する解析を試みた。正常単球では解析に十分な細胞数を得られないため、細胞株を用いた実験系を確立した。フローサイトメトリー解析により、単球性白血病由来細胞株NONO-1にLPS受容体およびG-CSF受容体の発現を確認した。さらに、NONO-1をLPSにより刺激したところ、種々のサイトカイン分泌を認めた。そこで、NOMO-1をG-CSFで一定時間前処理後さらにLPSを加えて24時間培養し、上清へのサイトカイン分泌をELISA法で測定したところ、TNF-αやIL-12の分泌はG-CSF前処理時間依存的に有意に減少し、逆にIL-10やMCP-1の分泌は有意に増加、IL-1β、IL-6、IL-8の分泌についてはG-CSF前処理による変化は認めなかった。以上の結果は健常人末梢血単球で得られた結果と同様の傾向であり、その効果はより顕著であった。そこで、G-CSFの及ぼす作用の分子機構を検討するため、細胞内の刺激伝達系の変化をイムノブロットにより解析した。NOMO-1をG-CSF単独で刺激した場合MAPキナーゼおよびSTAT3刺激伝達系が、またLPS刺激によりMAPキナーゼおよびNF-kappaB刺激伝達系がそれぞれ活性化されることが明らかとなった。さらに、G-CSFで3時間前処理後にLPSで刺激した場合、LPS単独の場合と比較してMAPキナーゼ刺激伝達系の下流に位置する転写因子の活性化が部分的に修飾されることが明らかとなった。以上の結果から、同細胞株はG-CSFの単球のサイトカイン分泌に及ぼす効果について検討する上で良いモデルになりうるものと考えられる。また、G-CSFの単球のサイトカイン分泌に及ぼす効果が細胞内刺激伝達系、特にMAPキナーゼ系の活性化の調節と密接に関連している可能性が示唆される。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Nakajima H, Saito M, et al.: "Kinetic analysis of binding between Shiga toxin and receptor glycolipid Gb3Cer by surface plasmon resonance"J Biol Chem.. 276(46). 42915-42922 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Nakajima H, Saito M, et al.: "Single-step method for purification of Shiga toxin-1 B subunit using receptor-mediated affinity chromatography by globotriaosylceramide-conjugated octyl sepharose CL-4B"Protein Expr Purif.. 22(2). 267-275 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Taguchi T,Saito M, et al.: "The Characteristic Expression of Hck in Human B Cell Precursors."Exp.Hematol.. 28(1). 55-64 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Sato N,Saito M, et al.: "Characterization of Monoclonal Antibodies against Mouse and Rat Platelet Glycoprotein V (CD42d)."Hybridoma. 19(6). 455-461 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Kiyokawa N,Saito M, et al.: "Activation of the Caspase Cascade During Stxl-induced Apoptosis in Burkitt's Lymphoma Cells."J Cell Biochem. 81(1). 128-142 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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