研究課題/領域番号 |
12770427
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐伯 秀久 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80235093)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 樹状細胞 / ランゲルハンス細胞 / SDF-1 / トランスジェニックマウス / CXCR5 / BLC / SLC |
研究概要 |
1.マウス皮膚由来の樹状細胞の多くはランゲルハンス細胞(LC)由来と考えられた:ヒトでは真皮樹状細胞の存在がよく知られているが、マウスではあまり詳しく解析されていない。そこで、Balb/C miceの皮膚を培養液に2日間浮遊させた後、培養液に遊走してきた皮膚由来の樹状細胞(migratory dendritic cells : migDC)の由来を解析した。マウス皮膚を表皮と真皮に分けて、MHC Class II抗体で染色すると、表皮では陽性細胞が多数認められたが、真皮ではほとんど認められなかった。また、マウス皮膚を2日間培養した後、表皮と真皮に分けてMHC Class II抗体で染色すると、表皮、真皮ともに多数の陽性細胞が認められた。しかし、真皮のみを2日間培養してもMHC Class II陽性細胞はほとんと認められなかった。以上より、migDCの多くは表皮LC由来と考えられた。 2.SDF-1 transgenic miceではランゲルハンス細胞(LC)の遊走や創傷治癒に明らかな差はみられなかった:SDF-1を皮膚表皮に過剰発現したtransgenic miceの作成に成功したので、その形質をnon-transgenic miceと比較検討した。まず、皮膚を組織学的に検討したが、両者で明らかな差はみられなかった。次に、全表皮細胞に対するLCの割合を比較したが、これも両者で明らかな差はみられなかった。また、マウス皮膚を培養してmigDCの数を比較したがこれにも明らかな差はなかった。さらに、TNCBを用いて接触アレルギー試験を行なったが、これにも明らかな差は見られなかった。また、外傷に対する創傷治癒時間も比較したが、これにも明らかな差は認められなかった。以上より、SDF-1 transgenic miceの解析で、LCの遊走や創傷治癒に今のところ明らかな差はみられていない。今後はhomozygous transgenic miceを作成してさらに検討していく予定である。
|