研究課題/領域番号 |
12770428
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
|
研究機関 | 国立国際医療センター(研究所) (2001) 東京大学 (2000) |
研究代表者 |
藤本 学 国立国際医療センター, 研究所・細胞組織再生医学研究部, 室長 (90272591)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 強皮症 / B細胞 / Tight-skinマウス / CD22 / 自己免疫疾患 / 全身性強皮症 / CD19 / CD40 / PI-3キナーゼ / Btk / タイトスキンマウス / モデル動物 |
研究概要 |
膠原病モデルマウスにおいてB細胞シグナル伝達の異常を来すメカニズムを全身性強皮症のモデルとして用いられているTight-skin(Tsk)マウスを用いて検討した。前年度の結果よりTskマウスではB細胞の表現型がIgM^<low>、IA^<high>などを呈しており、B細胞が異常に活性化している可能性が示唆された。そこで抗原受容体刺激によるB細胞の反応性を検討した。Tskマウス脾臓由来のB細胞は抗原受容体刺激に伴う細胞内カルシウム濃度の上昇が野生型B細胞にくらべて約40%も増強していた。しかしながらLyn、Syk、PLCγ2、SHIP、Shcなどのリン酸化および活性化は野生型とTskマウスの間で有意な差は認められなかった。これに対して、TskマウスB細胞ではCD19のリン酸化が増強、CD22のリン酸化が減弱していた。また、これに伴ってMAPキナーゼのERKの活性化の増強が認められた。このようにTskマウスB細胞の異常活性化の分子メカニズムとしてCD19/CD22ループの破綻がその一因となっていることが示された。さらにTskマウス由来のB細胞ではLPS+抗CD40抗体刺激によるインターロイキン6の産生亢進、IL-4刺激によるクラススイッチ作用の促進が認められ、これらのメカニズムが皮膚の線維化における病態形成に関与している可能性が考えられた。実際にCD19を欠損したTskマウスを作製し検討したところ、皮膚硬化は有為に減少した。
|