• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

アトピー性疾患における高IgE血症に関する研究-表皮細胞由来の新因子の同定-

研究課題

研究課題/領域番号 12770443
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関広島大学

研究代表者

望月 満  広島大学, 医学部, 助手 (60274073)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードIgE産生 / 表皮細胞由来因子 / アトピー性疾患
研究概要

1.Balb/cマウス由来の表皮細胞株であるPAM212細胞の可溶性画分(PAMex)のIgE産生に及ぼす影響
昨年度までの研究でPAMexにはin vivo、in vitroにおいてBalb/cマウスのIgE産生を増強する効果があり、その反応はT細胞を解することが明らかとなった。また、PAMexは脾細胞中の単球、樹状細胞の増殖活性を有していた。IgE産生増強にもこれらの細胞が関与しているかどうかを確認するため、それぞれの細胞を脾細胞から除去し、培養上清中のIgE濃度を測定した。その結果、単球、樹状細胞それぞれを単独で除去した場合は、PAMexの効果に変化は認められなかったが、両者を同時に除去すると、IgE産生増強効果は完全に消失した。以上のことから、PAMexは単球もしくは樹状細胞を介してリンパ球によるIgE産生を増強するものと考えられた。
2.PAMexの樹状細胞株(XS52)に対する効果
Balb/cマウスの樹状細胞株であるXS52に対して、PAMexは増殖活性を示した。また、XS52細胞はPAMexの添加によって、細胞内Ca^<2+>濃度が上昇することが確認できた。
3.PAMex中の活性物質の分離同定
PAMexに含まれる活性物質の分離同定は、XS52の細胞内Ca^<2+>濃度を指標に行った。PAMexをHPLCを用いてゲル濾過を行うと、大まかに5つのピークが得られた。各々の分画をXS52細胞に添加したところ、分子量が1.3kdから17kdの分画に一致して細胞内Ca^<2+>濃度の増加が認められた。また、この効果はサンプルを加熱処理することによって消失した。この結果、活性物質はタンパク質であると考えられたが、SDS-PAGEでは有意なバンドは検出できなかった。また、実際にこの分画にIgE産生の増強効果を有する物質が含有されていることを確認するため、各分画をin vitroのIgE産生系に添加したところ、同一の分画にのみIgE産生増強活性が認められた。
以上の研究結果から、マウスの表皮細胞内には血中のIgE産生を非特異的に増強させる1.3kdから17kdの分子量を有する因子が存在することが確認できた。今後、さらに精製を進める予定である。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi