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妊娠により増大する皮膚腫瘍の病態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12770459
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関帝京大学

研究代表者

神田 奈緒子  帝京大学, 医学部, 講師 (50260493)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード血管拡張性肉芽腫 / マクロファージ / VEGF / AP-2 / 17β-エストラジオール / ジヒドロテストステロン / cAMP / アデニレートサイクレース / メラノーマ / 性ホルモン / IL-8 / プロモーター / レセプター
研究概要

血管拡張性肉芽腫は血管内皮細胞より構成され、その発症には間質のマクロファージによるvascular endothelial growth factor(VEGF)の過剰産生が関与する。妊娠中、血管拡張性肉芽腫が増大することが知られており、その病因に女性ホルモンの関与が示唆される。本研究では、phorbol-12-myristate-13-acetateによりマクロファージ様に分化させたTHP-1細胞のVEGF産生に対する性ホルモンの作用を検討した。17β-エストラジオールはVEGFの産生を促進し、ジヒドロテストステロンはこの作用に拮抗した。VEGFプロモーター上のAP-2 element(-79〜-71bp)が両ホルモンによる転写制御に関与しており、17β-エストラジオールはAP-2の転写活性を促進し、ジヒドロテストステロンはこの作用に拮抗した。cAMP合成酵素アデニレートサイクレースの阻害剤は、17β-エストラジオールによるVEGF産生およびAP-2の転写活性促進作用を抑制し、cAMPアナログはジヒドロテストステロンの拮抗作用を解除した。17β-エストラジオールはマクロファージ様に分化させたTHP-1細胞のアデニレートサイクレース活性を増強し、ジヒドロテストステロンはこの作用に拮抗した。したがって17β-エストラジオールあるいはジヒドロテストステロンは、各々マクロファージのアデニレートサイクレース活性の増強あるいは抑制を介してVEGFの産生を促進あるいは抑制すると考えられる。以上の結果から、妊娠中の17β-エストラジオールの増加がマクロファージのVEGFの過剰産生を促し、血管拡張性肉芽腫の発症、増大を誘導することが予想され、また発症に17β-エストラジオールの関与する血管拡張性肉芽腫の治療において、ジヒドロテストステロンが有効であることが示唆される。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kanda N, Watanabe S: "17β-estradiol,progesierone,and dihydrotestosterone suppress the growth of human melanoma by inhibiting interleukin-8 production"Journal of Investigative Dermatology. 117(2). 274-283 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Kanda N, Watanabe S: "17β-estradiol enhances vascular endothelial growthfactor production and dihydrotestosterone antagcnizes the enhancement via the regulation of adenylate cyciase in differentiated THP-1 cells"Journal of Investigative Dermatology. (in press).

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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