研究課題/領域番号 |
12770477
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 直人 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (10261992)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | MRI透視 / NRDSA / 血管腫 / 造影剤 / 薬物濃度 |
研究概要 |
われわれは薬剤濃度と造影剤濃度がパラレルに変化すると仮定して生体内局所に混注した際の薬剤濃度とMR1信号強度の関係を調べ,薬剤と造影剤の混合液のMRI透視下の描出の最適化のために撮像シーケンスにっいての基礎的検討を行った。 1 MRI用造影剤濃度と薬剤濃度の動態ついて動物モデルを作成して検討する予定であったが、適切な動物モデルの作成ができなかった。そのため、血流による希釈を無視できる環境での薬剤注入を臨床で行うこととした。 2 低磁場MRI装置の透視シーケンスの開発:steady state free precessionのechoによるT2強調画像とHalf fourier fast spin echoによるT2強調画像、spoiled GRASSによるT1強調画像を検討した当初の結果では、空間分解能をおよびSN比を犠牲にしていずれのシーケンスでも4秒に1画像という最低線の表示速度を達成できた。ただし、Half fourier fast spin echo法によるT2強調画像はSN比を十分な条件にすることができなかった。さらにエコーシェアリングの手法を使うことにより、1秒間隔の画像表示を行う透視シーケンスを実現できた。 3 MRDSAの基礎的検討:薬剤注入のコントラスト分解能を上げるためにMRI透視画像のリアルタイム差分画像を開発中である。これまでのところ1秒間隔の画像表示は実現したが、体積の小さい血管を描出するだけのコントラストがまだ得られていない。 4 臨床応用:血流による希釈を無視できる環境として従来より行ってきたlow-flow type血管腫患者で硬化療法を上記撮像シーケンスの応用して行い、良好な結果が得られた。薬剤濃度の推定の効用は経過観察により従来の方法による治療成績と比較して行う。現状では安全を期するために治療時間が長くなっているが、今よりも短い時間で安全に治療を行うためにはより高い空間分解能、コントラスト分解能、時間分解能を目指す必要がある
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