• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

てんかん原性の獲得に果たす抗グルタミン酸受容体自己抗体の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12770523
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関浜松医科大学

研究代表者

鈴木 勝昭  浜松医科大学, 医学部, 助手 (00285040)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードGluR3 / 自己抗体 / Rasmussen脳炎 / キンドリング / ペンチレンテトラゾール / FK506 / AMPA受容体
研究概要

本研究の目標は,GluR3蛋白に対する自己抗体を実験動物の脳内に導入してRasmussen脳炎様の病態を再現することにある。平成13年度は,前年度にラットを用いて行った検討を,マウスを用いて継続した。また,てんかん源性の獲得に果たす免疫系の役割をさらに明らかにする目的で,免疫抑制剤であるFK506のペンチレンテトラゾール・キンドリングに与える影響を検討した。
まず,実験1として,マウスにGluR3蛋白を接種して抗GluR3抗体を産生させ,臨床症状を観察するとともに,血清を間歇的に採取して免疫グロブリン分画を精製し,in vitroでのラット大脳皮質培養細胞に対する細胞傷害作用の有無を検討した。その結果,マウスにGluR3蛋白を接種しても,ウサギに見られたようなけいれん発作や麻痺などのRasmussen脳炎に類似の神経学的症状を示すものはなかった。しかし,GluR3蛋白に対して免疫反応性を示す抗体を有するマウスが得られ,これらのマウスからGluR3蛋白を認識するモノクロナール抗体を得た。得られたモノクロナール抗体のうち,in vitroにおいてラット大脳皮質培養細胞に対し有意な細胞傷害作用を示すクローンが得られた。その作用機序については,共同研究者であるJames O McNamara教授(Duke University,米国)が,現在解析中である。
次に,実験2として,ラットにペンチレンテトラゾール(30mg/kg)を間欠・長期投与してキンドリングを作成し,免疫抑制剤FK506を0.2mg/kg,1.0mg/kg,あるいは5.0mg/kgの用量で前処置した動物とそうでないものとで,キンドリングの形成速度を比較した。その結果,FK506を前処置すると,対照群に比較して,キンドリングの形成速度が有意に促進された。FK506はカルシニューリンの特異的阻害剤であることから,ペンチレンテトラゾール・キンドリングにおけるてんかん原性の獲得過程には、カルシニューリンは抑制的に関与していることが示唆された。この成果については,Epilepsy Research誌に公表した。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Katsuaki Suzuki et al.: "FK506 facilitates chemical kindling induced by pentylenetetrazole in rats"Epilepsy Research. 46(3). 279-282 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi