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乳癌患者の不安・抑うつに影響を与える精神医学的要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12770539
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

竹内 賢  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (90285023)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード乳がん / QOL / POMS / 心理社会的要因 / MAC / 乳癌 / 抑うつ / HAMD
研究概要

乳がん患者のQOL改善という観点から、わが国の乳癌患者に合併しやすい不安・抑うつにどのような医学・心理・社会的要因が関連し、またわが国においてはどのような心理的サポートを提供することが望ましいのかを明らかにするために、本研究を企画した。昨年度の研究では外来通院中の乳がん患者の精神症状と心理社会要因との関連を、17アイテム版ハミルトン抑うつ評価尺度を用いて評価したが、より早期からの心理的介入がより患者のQOL向上に意義があると想定されること、またHAMD-17はがん患者のQOLを評価する手段としてあまり一般的ではないことから、本年度は精神的QOLの評価には、より国際的に一般的なPOMS(Profiles of Mental Status)を用い、入院直後の乳がん患者を対象として、MAC(Mental Adjustment for Cancer)スケールを用いて評価したがんに対する対処様式、ならびに心理社会要因との関連を検討した。その結果、入院直後においても乳がん患者の34%が軽度以上の不安を、27%が軽度以上の抑うつを呈していることが明らかになった。心理社会要因とQOL低下の関連では、若年で、学歴が高く、がんに対して不安な先入観や絶望感を抱いている患者ほど、QOLが低いことが明らかになった。これに対して、婚姻状況、就労状況はQOL低下と関連が認められなかった。入院初期からのこのようなQOL低下のハイリスク群に対して教育的なアプローチを行うことが、乳がん患者のQOL低下の予防に寄与するものと考えられた。
こうした研究結果に基づき、本年度はまた、独自に乳がん患者に対する教育的介入を含む集団療法を開始した。集団療法の成果については現在検討中であり、今後集団療法が乳がん患者のQOL向上にどのように寄与し、ひいては乳がん患者の生命予後等にどのように影響を与えるかという点についても検討を行っていく予定である。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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