研究課題/領域番号 |
12770587
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
井上 真 自治医科大学, 医学部, 助手 (80306125)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 高リン血症 / 慢性腎不全 / 胃内酸度 / 炭酸カルシウム / 乳酸カルシウム |
研究概要 |
目的:慢性腎不全患者の高リン血症の原因の一つに胃内酸度の低下によるリン吸着剤の吸着効果の低下があると考えられ、通常使用されている炭酸カルシウムから乳酸カルシウムへの変更により軽快する症例が経験される。血清リン値のコントロール不良例のうち、胃亜全摘除術の既往またはH2受容体拮抗剤やプロトンポンプ阻害剤を内服している症例に対し胃内pHとリン吸着剤の効果について検討した。 方法:安定期維持透析患者のうち、胃亜全摘除術の既往がなく、H_2ブロッカーまたはプロトンポンプ抑制剤を内服していない患者(非胃疾患透析患者)を対象にし、24時間胃内pHを測定し、内服中の炭酸カルシウムと同量の乳酸カルシウムに変更し、血清リン値および血清カルシウム値、副甲状腺ホルモンの変動を調べ、胃亜全摘除術の症例およびH_2ブロッカーまたはプロトンポンプ抑制剤を内服中の症例と比較検討した。 結果:胃亜全摘除後の症例では平均胃内pHが高くpHが6以上である時間が50%以上であり、乳酸カルシウム変更後速やかにリン値のコントロールが良好であった。H2受容体拮抗剤やプロトンポンプ阻害剤を内服している症例では、胃内pHは健常人に比べると高値であったが胃亜全摘除後の症例より低値であった。また乳酸カルシウムに変更しても血清リン値は改善しなかった。非胃疾患透析患者の胃内pHは健常人と明かな差が無く、pH4以上の時間が1.7%であった。乳酸カルシウムへの変更により短期間に血清リン値の上昇を認め、長期投与は中止した。 考察:乳酸カルシウムはpHが6以上の時間が50%と高度の胃酸分泌不良の患者に対してのみ炭酸カルシウムに比しリン吸着能が有効であることが示唆された。炭酸カルシウムは酸性状態以外では溶解度が低下する事が知られており、溶解度の低下が吸着能の低下を来した原因と考えられた。
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