研究課題/領域番号 |
12770597
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
横尾 隆 東京慈恵会医科大学, 医学部・腎臓・高血圧内科, 助手 (70301538)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 慢性糸球体腎炎 / 遺伝子治療 / 炎症 / 骨髄幹細胞 / 糸球体腎炎 / Cre / loxPシステム |
研究概要 |
我々は造血幹細胞を用い、炎症系球体に遺伝子を導入することで腎炎治療が可能であるか検討してきた。まず造血幹細胞のうち単核球系に分化した細胞は、炎症部位に発現するICAM-1などの接着分子を目標に集族し活性化する性質を持つため、この特性を利用し、骨髄細胞よりICAM-1のリガンドを有する細胞を樹立し、抗炎症性サイトカイン遺伝子を導入後マウスに移植した.このマウスに実験腎炎を惹起したところ明らかな改善効果が確認された。このシステムはこれまでの遺伝子導入法と比較し、末梢血管からアクセスできることや、自家移植による低免疫源性などの利点を有し、臨床応用が期待される。そこでさらに臨床に近づけるために次に罹患糸球体のみに抗炎症効果を持たせる目的でスイッチシステム(Cre/loxP system)を導入し炎症特異性の向上が可能となることを示した。この体外分化誘導式ではアデノウイルスを用いているため非常に強い発現効率を持ち急性炎症に応用可能と判断されるが、一過性発現のため慢性炎症に対する適応を考えた場合不十分であり、長期間の導入制御可能なシステムの開発が必要となる。そこで次に造血幹細胞を自己複製、分化能を維持したままレトロウイルスを用いて抗炎症性の遺伝子を導入し、これを移植することにより骨髄を改変し担体細胞を持続的に供給するシステムの開発した。このシステムにより抗炎症性サイトカインを持った骨髄由来細胞が糸球体の炎症局所に持続的に供給され糸球体障害の進展を4ケ月間にわたって抑制しうることが証明された。これらのシステムは糸球体腎炎のみならず間質性腎炎や、腎臓以外の疾患にも応用可能と考え、広くステロイドや免疫抑制剤を連用しなければコントロールできない炎症性疾患の新たな治療戦略となりうると期待される。
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